「金投資はやめとけ」と言われる理由は?金投資の特徴を知って賢く投資!

安全資産である金取引が気になるけど「金投資って危ないの?」「金投資の種類や方法が知りたい」と思っていませんか?

金は安全資産としても人気があり、2022年に過去最高値をつけたことで話題になりました。

しかし、金価格が上がった今から投資しても大丈夫なのか、安全な投資方法があるのか気になりますよね。

本記事を読むことで、さまざまな金投資の方法から金投資に向いている人、向いていない人まで詳しく解説しているので最後まで読んでください。

◆金投資とは?金投資の種類と特徴を解説

金は株や貨幣などの主要資産の値動きと相関関係が低いことから「有事の安全資産」と言われています。

テロや戦争、災害時に買われる傾向があり、投資の対象として見られてきました。

金投資といえば、金貨や金地金(インゴット)の購入を思い浮かべる方も少なくないでしょう。もちろん金貨やインゴットを購入する現物取引も存在します。

ここでは、現物取引を含めた下記5つの取引方法を解説していきます。

● 金の現物購入

● 金関連の投資信託

● 金ETF

● 純金積立

● 金の先物取引

◇金貨や金地金を直接購入「現物購入」

金の現物購入がおすすめな人

金を現物保有したい人

最低資金

金地金1gカード:8,691円

※2022年10月22日現在

購入できる場所

● 貴金属店

● 百貨店

● 銀行

● 証券会社

● 鉱山会社

金の現物取引とは、金貨や金地金(インゴット)などを購入し現物を保有する投資方法です。実際に現物を手元で保有できるメリットがある反面、盗難リスクや保管コストがかかるというデメリットがあります。銀行の貸金庫を利用することで盗難リスクはなくなりますが、年間数万円の手数料がかかってしまいます。

現物購入の際の注意点として、個人の方が金地金を売却した時は、譲渡所得として給与所得など他の所得と合わせて総合課税の対象になることです。保有期間によって課税対象となる譲渡所得の算出方法が異なるため、下記の計算式を参考にしてください。

保有期間が5年以内のもの

金地金の譲渡益+その他総合課税の譲渡益−50万円

保有期間が5年を超えるもの

{金地金の譲渡益+その他総合課税の譲渡益−50万円}×1/2

参照元: 国税庁|金地金の譲渡による所得

・「現物購入」がおすすめな人

● 現物の金を手元に置きたい人

● 有事の際に換金したい人

現物購入での魅力の一つは、金を実際に手にとることができる点です。盗難リスクや保管コスト、売却時の譲渡所得がかかり、手間な部分もありますが、金を実際に手にしたい人にはおすすめの投資方法です。また現物が手元にあることにより、有事の際は比較的素早く換金を行うことができます。戦争やテロ、災害が起こった際は株式市場が混乱しており、金を安全資産として購入する人が増える傾向にあります。そうした状況では金の価格は高騰する可能性があります。

◇金関連の「投資信託」

金関連の投資信託がおすすめな人

● 初めて投資に挑戦する人

● 少額で投資を始めたい人

最低資金

100円〜(会社による)

購入できる場所

● 証券会社

● 銀行など

投資信託とは、投資家から集めた資金を投資のプロであるファンドマネージャーに任せて、複数の資産に分散投資する金融商品です。

金の投資信託を選ぶメリットは、以下の3点です。

● 投資商品を選ぶだけで手間がかからない

● 少額から始められる

● 金の現物を保有するわけではないため盗難のリスクがない

2022年10月現在、金の現物価格は8,691円/1gで取引されていますが、投資信託なら100円から購入できる商品もあります。そのため資金が少ない方でも気軽に金への投資が可能です。

・「金関連の投資信託」がおすすめな人

● 時間や手間をかけずに投資をしたい人

● 少額から投資を始めたいと考えている人

金価格の変動を把握し、売買のタイミングを考えることは時間と労力がかかります。会社に勤めている人など、十分な時間が取れない人には、商品を選ぶだけで、資産運用をプロに任せることができる投資信託がおすすめです。

◇上場投資信託を購入「金ETF」

金ETFがおすすめな人

少額で投資を始めたい人

最低資金

6,082円(NEXT FUNDS金価格連動型上場投信)
※2022年10月21日終値

購入できる場所

証券会社

ETF(Exchange Traded Funds)とは、日本語で上場投資信託といわれる投資信託の一種です。日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、S&P500等の指数に連動するよう運用されているものがあります。一般的な投資信託との大きな違いは、証券取引所に上場しているかどうかです。

ETFは株式と同様に証券会社を通して売買ができ、価格は株式同様に市場でリアルタイムで変動しています。そのため、株式と投資信託のそれぞれの特徴を併せ持っています。

メリットは、現物で保有しないため保管コストや盗難のリスクがないことです

デメリットとして、東証に上場している金のETFについては、株式投資と異なり配当や利息を受け取ることができない点があります。

・「金ETF」がおすすめな人

● 運用のプロに任せたい人

● 運用コストを抑えたい人

ETFは投資信託の一部ですが、上場しているという点が特徴です。ETFと比較すると投資信託の方が商品数は多くなります。一方でETFと投資信託では、一般的にETFの方が、購入時手数料や保有期間中の手数料が安い傾向にあります。運用コストという観点からはETFの方が比較的安いものが多いでしょう。

◇盗難リスクのない「純金積立」

純金積立は、毎月少しずつ金を購入していく投資方法です。積立方法は毎月決まった額を購入する定額積立と決まった量を購入する定量積立があります。投資経験が少ない人でも始めやすいことがメリットです。

定額積立

毎月同じ金額で金を購入

定量積立

毎月同じ量の金を購入

証券会社によっては、定額積立は1,000円から、定量積立は1gから気軽に始められるのが特徴です。また、常に一定金額を、定期的に購入する方法を「ドルコスト平均法」と呼びます。投資金額を一定にすることで、平均購入単価を抑えることが期待できます。

投資判断はプロでも難しいと言われているため、金の価格が安い時も高い時も同じ金額、同じ量を買うことで平均買付単価が下がりリスクを抑えられます。

デメリットとして、証券会社によって1%〜3%と異なりますが買付時に手数料がかかります。そのため、金のETFや投資信託と比較するとやや割高です。

金の積立購入がおすすめな人

● 投資経験が少ない人

● 金の価格を気にしたくない人

最低資金

1,000円〜

購入できる場所

● 証券会社

● 貴金属店

・「純金積立」がおすすめな人

● 金をコツコツ積み立てて投資をしたい人

純金積立では一度設定をしてしまえば、一定額を設定した期間ごとに自動的に積み立てを行うことができます。そのため、少しの手間でコツコツ投資ができ、金の価格の変動をあまり気にすることなく積立を続けることができます。短期間で大きな利益を狙うことは難しいですが、積立額を一定にすることで、リスクを分散することが可能です。

◇ハイリスクハイリターン「金の先物取引」

金先物取引とは「将来の一定の期日に金を受渡することを約束して、その価格を現時点で決める取引」です。

ただ実際に受渡を行うことは稀であり、相場の変動を見て反対売買を行い、差金決済で取引を終えることが一般的となってます。

先物取引のメリットは、信用取引と同様に買いと売りどちらからでも取引を始められる点です。そのため「この先価格が下落しそう」という状況でも、売りから入ることで利益を狙えます。 また、先物取引はレバレッジを効かせた取引が可能です。少ない資金で大きなリターンを得られる反面、損失が出た場合も大きなリスクがあることを理解し無理のない取引を心がけましょう。

金の先物取引がおすすめな人

● 値動きに素早く対応したい人

● 大きな利益を狙いたい人

最低資金

23,400円(金ミニ) ※11月1日時点

購入できる場所

● 証券会社

● 先物会社

・「金の先物取引」がおすすめな人

● ハイリスクハイリターンを狙いたい人

● ある程度の投資経験があり自分で運用したい人

先物取引では未来の金の価格を予想し、買値(売値)と売値(買値)の差額を利益とする投資方法です。レバレッジなどを用いて先物取引を行うことで、大きな利益を狙うこともできる一方で、損失を被るリスクも高くなります。リスクの伴う投資方法ではありますが、ハイリターンを期待する人にはおすすめな投資方法と言えます。金の先物取引を行う場合は、リスクや今後の見通し、アドバイスなどをプロに相談できる商品先物業者を利用しましょう。

◆金投資はやめとけと言われる5つの理由

ここからは、金投資はやめとけと言われる理由である下記5つについて詳しく解説していきます。

● 手数料がかかる

● 配当金や利子がもらえない

● 盗難や紛失の可能性

● 価格変動により損失を受けるリスクがある

● 為替の影響を受ける

◇手数料がかかる

金投資はやめとけと言われる理由の一つは、投資方法や購入する商品によっては1?3%の手数料がかかってしまうことがあげられます。

例えば金の価格が5%上昇した場合、手数料が3%かかると利益が2%になってしまいます。

株式投資の購入手数料は高くても0.1%程度 と考えると10倍?30倍もの手数料がかかるため株式と比較した場合、投資効率は決してよいとはいえません。

現物で保有する場合は、銀行の貸金庫に預けるコストなども考えられます。

金投資を始める前は、しっかり手数料も含めて投資判断をしましょう。

投資方法別コスト

金貨や金地金の現物購入

● 500グラム以下で購入する場合の手数料

● 管理手数料

金関連の投資信託

● 購入時手数料

● 信託報酬

● 信託財産留保額

金ETF

● 売買手数料

● 信託報酬

純金積立

● 購入時手数料

金の先物取引

● 取引手数料

◇配当金や利子がもらえない

金への投資は利息や配当金がもらえない商品が多いため、他の投資商品と比較して利回りは低くなります。株式投資であれば企業からの配当金や株主優待といった特典がもらえます。

金で利益を出す最も一般的な方法は、購入時と売却時の価格差による利益です。金は投資商品として手堅い商品ですが、配当金や利子がもらえない商品が多数であるという点がネックと考える人が多いと考えられます。

◇盗難や紛失の可能性

金の現物投資を行う場合は、盗難や紛失の可能性があります。対策として銀行の貸金庫に入れておくことがあげられますが、年間数万円の手数料がかかる点がデメリットです。もしくは金関連の投資信託に投資することで、盗難や紛失のリスクはなくなります。

◇価格変動により損失を受けるリスクがある

引用元: 三菱マテリアル

上の画像は2017年11月から2022年9月までの5年分の金価格推移になります。直近5年の推移を参考にすると、タイミングよく売買を行えば、価格変動により利益を得られる可能性があります。その一方で、価格が下降し損失を被るリスクも存在します。どの金融商品にも通じることですが、リスクをしっかりと把握したうえで、自己判断で投資をするようにしましょう。

◇為替の影響を受ける

金投資の取引は米ドルで行われることが一般的であるため、為替の影響を受けます。基本的に円の価値が下がる円安、ドル高になると金の価格は相対的に上昇します。日本円で金を高く売却したいのであれば、円安の時期がおすすめです。反対に購入する場合は、円高、ドル安を狙うと安く購入できます。そのため、アメリカの経済や日米の為替情報の知識が必要になるため、しっかり情報収集する必要があるでしょう。

◆金投資における4つのメリット

ここからは金投資における下記4つのメリットについて解説していきます。

● 株価の暴落に比較的強い

● 世界共通の価値基準

● 信用リスクが小さい

● 生産コストによって下値が支えられている

◇株価の暴落に比較的強い

金は株価などの暴落に強い資産と言われています。国が災害や戦争、急激な景気変動などによって経済社会が大混乱に陥った場合でも金は比較的価値が下がりにくいでしょう。金の価値が下がりにくいのは、地球上に存在する量が決まっており希少性が高く、需要が急減する可能性が低い点にあります。

◇世界共通の価値基準

金は国や地域が発行する貨幣や株式とは違い、世界共通でその価値が認められていることから、世界に市場が開かれていて換金しやすい利点があります。金は昔から美しく輝く見た目により、さまざまな国や地域で宝飾品として人気を集めてきました。

現在では宝飾品だけでなく投資商品、工業分野の材料としても需要がある金は、換金制に優れているため「無国籍通貨」と呼ばれ世界共通で価値が認められています。

◇信用リスクが比較的小さい

信用リスクとは、商品の元本や利息が将来にわたって支払われるか確実ではないことを言います。株式や債券は企業や国がかたむけば、価値が下がるでしょう。金は世界共通の価値があり希少性が高いことから信用リスクが他の商品と比較して小さく、安全性や信頼性に優れています。

◇生産コストによって下値が支えられている

金は2000年以降、生産コストとの関係性が明確になっており生産コストによって下値が支えられています。

2002年の金価格が313米ドル/トロイオンスだった頃の総生産コストは、233米ドル/トロイオンス程度とされており、2012年の金価格が1,677米ドル/トロイオンスであった頃は、総生産コストが970米ドル/トロイオンス程度になっていました。以上のことから、掘り出すコストを決める物価の水準が金価格を下支えすると言えます。

◆まとめ

金取引と言っても、金地金や金ETF、純金積立など投資方法は豊富です。それぞれメリット、デメリットを理解し、現在の資産状況や個人の投資に対する価値観を十分考慮して投資方法を選ぶことで安全な投資対象になるでしょう。金投資におけるリスクをしっかり理解した上で、投資してみてください。

◆金取引なら岡地株式会社へ! 

岡地株式会社は1951年に設立された70年の歴史を持つ商品先物取引業者です。投資初心者にも優しいサービスが充実しています。バーチャル取引や、豊富な知識と経験を持つ投資アドバイザーが取引をサポートいたします。

スマートフォン用取引アプリを利用することで、外出先であっても24時間いつでも取引が可能です。定期的にセミナーも開催しておりますので、ぜひお気軽にお問合せください。

オンライン口座開設のお申し込み(個人のお客様)

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お取引にあたっての注意事項

取引にかかるリスク

商品デリバティブ取引は、相場の変動によって損失が生ずるおそれがあります。また、実際の取引金額は委託者証拠金額のおおむね10倍から70倍という著しく大きい金額のため、損失額が預託している委託者証拠金の額を上回ることがあります。

また、相場変動や日数の経過によっても追加預託が必要になることがありますので注意が必要です。但しその額は、商品や相場の変動によって異なります。

先物取引におけるリスク

市場価格が予想と反対の方向に変化したときの損失が限定されていません。また、商品デリバティブ取引には期限があり、買方は転売を行わない場合、受渡しによる決済をする必要があります。受渡しによる決済には、買い方の場合には買付けに係る総取引金額を差し入れる必要があり、売り方の場合には売付けに係る倉荷証券を差し入れる必要があります。

取引にかかる手数料等

 ◆オンライン取引

  通常   935円(税込/往復1枚あたり)

  ミニ取引 440円(税込/往復1枚あたり)

  ※日計りは上記金額の半額となります

 ◆サポートオンライン取引(通常)

  金・白金  5,500円(税込/往復1枚あたり)

  その他銘柄 3,300円(税込/往復1枚あたり)

  ミニ取引  1,650円(税込/往復1枚あたり)

  ※日計りは上記金額の半額となります

 ◆サポートオンライン取引(プレミアム)

  金・白金  7,150円(税込/往復1枚あたり)

  その他銘柄 4,400円(税込/往復1枚あたり)

  ミニ取引  2,134円(税込/往復1枚あたり)

  ※日計りは上記金額の半額となります

委託証拠金について

商品デリバティブ取引を行うには、委託証拠金の差入れが必要です。当社の必要委託証拠金は(株)日本証券クリアリング機構(JSCC)がSPAN(シカゴマーカンタイル取引所が開発した証拠金計算方法)によって算出するプライス・スキャンレンジ(PSR)に準じます。

取引額の必要委託証拠金に対する比率

SPANを基に取引全体の建玉から生じるリスクを考慮して算出するため、記載できません。

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