ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。11月2日の価格はキロあたり52.48~52.86バーツ、RSS3号タイ主要港11月積価格は163.0~165.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、10月10日時点8,108トン(前旬比1,405トン減)。

 10月上旬の入出庫は入庫374トン、出庫1,779トン。

◆展開予想

 OSEゴムは安値から反発、上海ゴムはリスクオフの流れから10月上旬以来となる14,000元付近まで一段安の展開となるもその後は安値圏でのもみ合いに終始する中、OSEゴムは週前半こそ上海安に連れるもその後は円安進行の影響もあり安値圏から切り返すと週間では小反発となった。株式は大幅反発、FRBの追加利上げ観測後退や米製造業景況感悪化を受けて米金利が低下しリスクオンの展開に変化、商品はまちまちで金は反落、白金続伸、原油続落となった。ドル円は日銀金融政策決定会合後に一時151円台後半まで円安ドル高が進行した。

 11月3日引け時点のRSS4月限(中心限月)は258.6円、TSR1月限(中心限月)は218.0円。週の高値はRSS260.0円/TSR218.0円、週の安値はRSS253.3/TSR216.0円。

 現物価格は246円程度と横ばい。上海ゴムは小幅ながら在庫が増加に転じ売り優勢となるも売りの勢いは減退しており、次の材料待ちだろう。国内当先限は順鞘5.1円に縮小、ほとんどの限月が順鞘化する中、当月は買い気が強かった。取引所公表在庫は減少を続けており、今後は新規入着が見込まれるものの在庫が増加に転じるには時間が必要だろう。産地対比では限月毎に割安・割高が混在している状況、主要生産国では今後増産期に向かう中で、集荷等の進捗状況が短期的な方向感を決める材料となろう。中心限月は245.0~265.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp