ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。10月27日の価格はキロあたり54.39~54.66バーツ、RSS3号タイ主要港11月積価格は163.5~165.5セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、10月10日時点8,108トン(前旬比1,405トン減)。

 10月上旬の入出庫は入庫374トン、出庫1,779トン。

◆展開予想

 OSEゴムは反落、上海ゴムは中国の財政出動観測もあって週明けから反発に転じるも週後半にかけては利益確定売りに押され下落、OSEゴムも連動して週半ばにかけて上昇したが週末にかけては売りに押され下落、中心限月は250円台後半で推移している。株式は続落、引き続き米金利上昇がマイナス方向への圧力となった模様、商品は貴金属が上昇も原油は反落、ドル円は米金利上昇を後追いし一時150円台後半まで円安ドル高が進行も、米個人消費支出の上昇が予想を下回りFRBの追加利上げ見通しが後退したことで円安進行が一服している。

 10月27日引け時点のRSS4月限(中心限月)は258.8円、TSR1月限(中心限月)は220.0円。週の高値はRSS268.0円/TSR220.0円、週の安値はRSS253.3/TSR220.0円。

 現物価格は246円程度まで下落。上海ゴムは引き続き利益確定売り優勢だが中央政府が国債増発と財政赤字拡大を承認し財政出動への道筋がついたことはプラス材料だろう。国内は10月限が納会落ちし、当先限は6.4円の順鞘に変化、新規入着が予想される中限は順鞘化が進んでいる。産地対比では一部限月が割安化するも先限月は割高圏にあり、現物動向次第では追加入着もあり得るか。目先は戻り売り方針を維持するものの、上海ゴムや産地価格動向に注意を払いながら慎重に取引を進めたい。中心限月は245.0~265.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp