ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。10月13日の価格はキロあたり51.53~52.05バーツ、RSS3号タイ主要港10月積価格は163.0~165.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、9月30日時点9,513トン(前旬比1,128トン減)。

 9月下旬の入出庫は入庫419トン、出庫1,547トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅上昇、休場明けの上海ゴムは5営業日続伸となり中心限月は年初来高値を更新、好調な自動車生産・販売を受けた需要増と低在庫を背景に新規買いを集める中でOSEゴムも連れ高となり、売り方の買戻しを巻き込んで中心限月は250円台を回復し、週間高値圏で引けている。株式は反発、米金利のパニック的な上昇が一服し買い気が戻ってきた印象、商品は中東情勢緊迫化を受けて金こそ買われたものの、原油を含むその他商品は冴えない展開、ドル円はじりじりと円安基調を回復し、149円台後半での推移となっている。

 10月13日引け時点のRSS3月限(中心限月)は256.9円、TSR1月限(中心限月)は221.0円。週の高値はRSS230.8円/TSR221.0円、週の安値はRSS257.3/TSR210.0円。

 現物価格は先物高を受け248円程度まで急騰。上海ゴムは需要増と年明け以降を見据えた低在庫懸念が価格を押し上げており、状況の変化には時間が必要だろう。国内も当先限の逆鞘幅拡大が続いているものの、受渡可能在庫が枯渇している可能性もあり、収束には時間がかかるか。産地対比では木曜時点で輸入採算価格に接近しており、現物動向次第では新規入着が見込めるものの、来週の現物価格動向次第だろう。目先は上海ゴム動向を見極めながら利益確定場面とみるが、上海次第では上振れ余地もあろう。中心限月は245.0~275.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp