ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。9月15日の価格はキロあたり48.61~48.86バーツ、RSS3号タイ主要港9月積価格は155.0~157.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、8月31日時点12,238トン(前旬比1,091トン減)。

 8月下旬の入出庫は入庫342トン、出庫1,433トン。

◆展開予想

 OSEゴムは5週続伸、上海ゴムは8月の中国自動車生産・販売共に前月比増加に転じ底堅く推移すると、週後半には中国経済改善を受けて上昇、OSEゴムも一時は売りに押されるも場面もあったが、中心限月は230円台半ばから後半で底堅く推移している。株式は上昇、米金利高止まりもFRB追加利上げ観測は後退し、米消費が堅調さを維持する中で買いが集まった印象、商品はリスクオン環境下で金が下落も、工業系金属や原油は上昇、ドル円は週初に日銀総裁の「マイナス金利解除」発言を受け一時は円高に振れるも週間では円安ドル高が進行した。

 9月15日引け時点のRSS2月限(中心限月)は236.0円、TSR12月限(中心限月)は212.0円。週の高値はRSS238.0円/TSR212.0円、週の安値はRSS229.1/TSR209.0円。

 現物価格は229円程度と買い一巡後に小幅下落。上海ゴムは堅調な自動車向け需要や経済活動の改善を織り込みに行く上昇であったとみられ、下落調整を挟みつつも底堅い動きとなりやすいか。国内は先限中心に“割安修正”が継続しシンガポール市場対比での価格の歪みは概ね修正されたものの、中国市場対比での“割安”は解消されておらず、中国向け輸出・国内消費による在庫減少が続けば価格上振れへの警戒が必要になるだろう。中国市場動向に注意を払いながら、押し目買い方針を維持したい。中心限月は225.0~245.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp