ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。7月27日の価格はキロあたり44.07~44.55バーツ、RSS3号タイ主要港8月積価格は150.0~152.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月30日時点15,375トン(前旬比301トン減)。

 6月下旬の入出庫は入庫429トン、出庫730トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅続落、上海ゴムは共産党中央政治局会議において内需拡大を促進する方針が示されると反発しじり高基調を維持する中、OSEゴムは円高進行の影響もあって週間を通じて売り圧力強く、金曜日には中心限月で一時197.3円と年初来安値を更新する場面があった。株式はまちまち、米国指標は堅調を維持するも金利上昇など影響を受けて欧米株は伸び悩む場面があった。商品はドル高進行により貴金属の下落幅が大きく、原油は堅調さを維持、ドル円は日銀のYYC修正を受けて139円台まで円高ドル安が進行している。

 7月28日引け時点のRSS1月限(中心限月)は199.1円、TSR10月限(中心限月)は181.3円。週の高値はRSS204.3円/TSR182.0円、週の安値はRSS197.3円/TSR178.0円。

 現物は売りが一巡し小反発、円高進行も210円程度に上昇。上海ゴムは政策期待で上昇も、具体策が示されない場合の失望売りには注意が必要。国内は当先限で一時逆鞘に転じるなど期近買い先売りの手口が散見された。産地対比では再度割安幅が拡大しているが、1万トン強の在庫が重石になっている側面もあり、徐々に消化されつつあるものの材料視されるまでは時間がかかるだろう。引き続き押し目買い方針を維持するものの、必要であればポジション整理を挟みながら余裕をもって取引を進めたい。中心限月は195.0~210.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp