ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。7月21日の価格はキロあたり44.44~444.84バーツ、RSS3号タイ主要港8月積価格は150.0~152.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月30日時点15,375トン(前旬比301トン減)。

 6月下旬の入出庫は入庫429トン、出庫730トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅続落、週末発表の中国新築住宅価格が半年ぶりに下落に転じ経済の回復の鈍さが示されたこともあってか週明けの上海ゴムは400元強の大幅下落、OSEゴムにも売りが波及し週半ばにかけて中心限月は一時200.0円まで値を沈めるも上海ゴム下げ止まりと円高進行が一服し安値からは値を戻して引けている。株式は米国中心に概ね堅調も日本株は日銀のYCCの修正観測もあり続落、商品はドル安進行を受けて概ね堅調に推移、ドル円は米長期金利の上昇もあってか140円台を回復、先週末比では円安ドル高が進行している。

 7月21日引け時点のRSS12月限(中心限月)は202.0円、TSR10月限(中心限月)は180.0円。週の高値はRSS205.8円/TSR187.0円、週の安値はRSS200.0円/TSR180.0円。

 現物価格は集荷量が増えつつ207.5円程度に下落。上海は週後半にかけて中国指導部が民間活性化方針の措置を示すと下落一服も具体的策は現状では不明である。国内の当先限は順鞘1.6円まで大幅縮小、先限が下落する中で、期近・中限は買い気が強かった。産地対比では原料価格下落により割安幅縮小も輸入採算価格以下での価格推移が継続しており押し目買い方針は維持、来週は中銀イベントが目白押しで変動率の高まりが想定されるが、上海ゴム・ドル円の動向に注意しながら取引を進めたい。中心限月は200.0~215.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp