ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は5~15トン。6月30日の価格はキロあたり45.80~46.44バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は154.0~156.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月10日時点15,531トン(前旬比215トン減)。

 6月上旬の入出庫は入庫504トン、出庫719トン。

◆展開予想

 OSEゴムは続落、上海ゴムは休場を挟んで下落して始まり、週中は中国景気刺激策期待が再燃するも戻りは鈍く、OSEゴムはじりじりと値を切り下げ再度年初来安値更新、週末にかけては上海ゴムの買い気が強く、中心限月が12,000元台を回復する中でOSEゴムも最安値から値を戻したが週間ではマイナスであった。株式は堅調、好調な米経済を背景に買い気が金利高止まり懸念を上回った。商品はドル高進行を受けて貴金属が続落、原油は米在庫減少を受け小反発、ドル円は一時145円台をつけるなど円安ドル高基調が継続している。

 6月30日引け時点のRSS12月限(中心限月)は206.0円、TSR10月限(中心限月)は189.0円。週の高値はRSS208.0円/TSR189.0円、週の安値はRSS204.1円/TSR187.0円。

 現物価格は219円程度に上昇、産地は出物増加で下落も円安効果がより大きかった。上海は週末に大幅反発、期近限月にショートカバーが入っており、来週以降も動向に注意を払いたい。国内は1-6番限順鞘幅が4.5円に縮小、中心限月への売り圧力が大きかった。産地対比では割安幅がさらに拡大しており急速な改善は見通し難いものの、対中国向けの輸出が可能な水準に近く、また内需も底堅いことから今後在庫は減少に向かうだろう。他市場動向に注意しながら、押し目買い方針を維持したい。中心限月は200.0~215.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp