ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。6月23日の価格はキロあたり46.65~47.15バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は155.0~157.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、5月31日時点15,746トン(前旬比882トン減)。

 5月下旬の入出庫は入庫417トン、出庫1,299トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅続落、上海ゴムは週中に政策金利引き下げはあったものの、新規景気刺激策は発表されず失望売りや利益確定売りが強まると、OSEゴムにも売りが波及、中国休場前に週間安値圏まで売り込まれると週末にかけて売りが加速し、中心限月は一時205.0円をつけて年初来安値を更新した。株式は横ばいから下落、FRB議長が年内2回の追加利上げを示唆し、上値追いの動きが一服となった。商品は米利上げ継続観測からドル高が進行し貴金属・原油等は下落するも143円台程度まで円安ドル高が進行し、円建て商品の下げ幅を緩和した。

 6月23日引け時点のRSS11月限(中心限月)は206.0円、TSR9月限(中心限月)は187.0円。週の高値はRSS212.1円/TSR189.0円、週の安値はRSS205.0円/TSR187.0円。

 現物価格は218円程度に上昇、産地価格は下落もドル円の影響力が上回った。上海は在庫取り崩しが価格を下支えするも短期では政策期待が剥落し上昇圧力が弱まりやすいか。国内は1-6番限順鞘幅が5.4円に拡大、国内在庫に不足感なく、期近限月にも売り物が見受けられた。産地対比では割安幅が更に拡大しているものの、買い手不在の様相を呈し下げ止まりが見通せない。週明けの上海ゴム動向次第では一段安が視野に入る値位置であり、押し目買い方針は維持するものの慎重に取引を進めたい。中心限月は200.0~215.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp