ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。6月16日の価格はキロあたり47.03~47.63バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は161.0~163.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、5月31日時点15,746トン(前旬比882トン減)。

 5月下旬の入出庫は入庫417トン、出庫1,299トン。

◆展開予想

 OSEゴムは小反落、上海ゴムが週初に急落すると連れ安となり中心限月は210円台割れ、その後上海ゴムは中国当局の利下げ実施に伴い急反発しOSEゴム中心限月は210円台を回復するも、週後半に中国での大型景気対策観測が強まり上海ゴムは週高値圏で引ける中、OSEゴムは戻り売り圧力強く小反落となった。株式は大幅続伸、FOMCでは利上げ見通し上昇修正も米長期金利は低下する中で、世界的に株式が買われる展開、商品は貴金属が反落も原油は反発、ドル円は日本の金融緩和継続が決まり140円台後半まで円安ドル高が進行している。

 6月16日引け時点のRSS11月限(中心限月)は211.3円、TSR9月限(中心限月)は187.0円。週の高値はRSS212.9円/TSR187.0円、週の安値はRSS208.2円/TSR183.0円。

 現物価格は215円程度に小幅下落、上海ゴム上昇も現物市場への波及効果は限定的であった。上海ゴムは当局への政策期待が先行する形で上昇しておりトレンド自体は上向きなものの反動にも警戒が必要か。国内は当先順鞘が4.4円まで縮小、中心限月は戻り売りに押される一方、期近は一定買い気があった。産地対比では割安幅が前週対比で更に拡大しており、いずれは修正が入るとみられるが一定の以上の時間が必要か。基本的には押し目買い姿勢を維持するものの、戻り場面では利食いも挟みたい。中心限月は205.0~220.0円を予想する。


出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp