ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は5~10トン。6月9日の価格はキロあたり47.05~48.00バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は161.0~163.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、5月31日時点15,746トン(前旬比882トン減)。

 5月下旬の入出庫は入庫417トン、出庫1,299トン。

◆展開予想

 OSEゴムは反発、上海ゴムは週初に直近高値更新後に反落するも翌日には切り返すと週後半にかけても12,000元台を回復する中で、OSEゴムは上海に連動する形で週半ばに中心限月が210円台を回復、週後半にかけて利益確定等に押されじり安となるも210円台を維持して引けている。株式は大幅高、とりわけ日本株は金融緩和継続や相対的割安感から外国人中心の買い気が強く年初来高値更新、商品は原油こそ下落も米金利低下によるドル安進行もあり貴金属中心に反発若しくは続伸、ドル円は139円台半ばを中心に小動きであった。

 6月9日引け時点のRSS11月限(中心限月)は212.0円、TSR9月限(中心限月)は185.0円。週の高値はRSS214/TSR186.0円、週の安値はRSS208.5円/TSR184.0円。

 現物価格は217円程度に上昇、先物価格の上昇には見劣りするも高止まり。上海ゴムは引き続き材料難ながら、取引所在庫は緩やかな減少傾向を維持し、また5月の中国自動車生産・販売共に前月に続き前年同月を上回って推移しており上海ゴムにはプラス材料となっているか。国内市場の順鞘幅は中心限月主導の上昇により1-6番限で7.5円程度まで拡大、産地対比では期近程割安感の強い状況に変わりなく、上海ゴムや現物市場が安定的に推移する状況においては引き続き押し目買いが有利だろう。中心限月は205.0~220.0円を予想する。
ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp