ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は5~10トン。6月2日の価格はキロあたり46.60~47.74バーツ、RSS3号タイ主要港6月積価格は161.0~163.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、5月10日時点15,635トン(前旬比341トン増)。

 5月上旬の入出庫は入庫661トン、出庫320トン。

◆展開予想

 OSEゴムは反発、上海ゴムは週間安値を付けた後に反発、週半ばかけて当局発表の製造業PMIが50を下回り景況感悪化を懸念した売りを呼ぶも民間の製造業PMIが50を上待ったことを好感、OSEゴムも上海ゴムに連動する形で週後半に反発し、中心限月は210円台を回復する場面があった。株式は概ね上昇、ハイテク株・日本株はとりわけ強く年初来高値を更新、商品はまちまち、金はドル安を受けて反発も原油・工業系金属は米製造業回復の鈍さを受け下落、ドル円は6月利上げ停止の見方が強まり円安が一服し138円台後半で推移している。

 6月2日引け時点のRSS11月限(中心限月)は209.8円、TSR9月限(中心限月)は183.0円。週の高値はRSS214/TSR185.0円、週の安値はRSS207.7円/TSR183.0円。

 現物価格は週半ばの上海安に連れて215円程度まで下落。上海ゴムは材料難の中でレンジ内の動きが継続、戦略備蓄在庫入替についても依然詳細は判然としない。国内市場の順鞘幅は1-6番限で4.6円程度まで縮小、薄商いの中で内部要因的な要素が強くなっているか。産地対比では引き続き割安圏にあり、全体の順鞘幅も縮小していることから、上海ゴムと為替変動に注意しながら、引き続き中心限月対象に押し目買いを検討する水準であると考える。中心限月は205.0~220.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp