ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は5~10トン。4月28日の価格はキロあたり47.17~47.51バーツ、RSS3号タイ主要港5月積価格は168.0~170.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、4月10日時点14,383トン(前旬比1,085増)。

 4月上旬の入出庫は入庫1,154トン、出庫1,178トン。

◆展開予想

 OSEゴムは小反落、上海ゴムは労働節連休を控え売り買いが交錯、週初には買い気が強まり12,000元を上回る場面があったものの週後半にかけては戻り売り優勢となる中で、OSEゴムも同様に週前半は戻りを試す展開となり中心限月で210円台を回復するも週後半には売りに押され、210円台割れでの引けとなった。株式はFOMCなどのイベントを控え小動きも日本株は金融緩和継続を好感し年初来高値更新、商品は概ね反落、ドル高を嫌気し利益確定等の動きにつながったか。ドル円は135円円台後半まで円高ドル安が進行している。

 4月28日引け時点のRSS10月限(中心限月)は208.7円、TSR7月限(中心限月)は183.0円。週の高値はRSS213.9/TSR186.0円、週の安値はRSS206.6円/TSR182.0円。

 現物価格は206円程度と円安分だけ上昇した格好。上海ゴムは買い気が続かずに失速、現物需要を伴った上昇ではなく投機的な動きが中心とみられる。国内市場は下落場面でも期近限月が相対的に底堅く順鞘幅は縮小、全体の鞘付がフラット化しつつある。産地価格はほとんど動意なく一部地域では前週を下回る価格も散見されるなど実需が強まっている状況ではないとみる。来週は中国・日本それぞれで連休があり、流動性は低下するとみられるため、上下のレンジを意識しながら慎重に取引を進めたい。中心限月は205.0~215.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp