ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~30トン。3月3日の価格はキロあたり47.00~48.27バーツ、RSS3号タイ主要港3月積価格は163.0~165.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、2月28日時点13,477トン(前旬比532トン増)。

 2月下旬の入出庫は入庫1,171トン、出庫639トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅下落、週末の全人代での成長目標引き下げられ、インフラ投資よりも内需拡大を優先する方針が示されると失望感が広がり上海ゴムが新規に売り直されると、週末にかけて11,985元まで大幅安となる中で、OSEゴムも連動し中心限月は一時218.2円まで値を沈めた。株式は下落、パウエル議会が利上げ到達点は想定よりも高まる可能性があると述べたことを受け警戒感が広がった模様、商品も同様の理由に加え、ドル高が嫌気されほとんどの商品が下落、ドル円は136円半ばまで円安ドル高が進行している。

 3月10日引け時点のRSS8月限(中心限月)は219.2円、TSR6月限(中心限月)は185.0円。週の高値はRSS230.8/TSR192.0円、週の安値はRSS218.2円/TSR185.0円。

 現物価格は先物連動で212円程度まで大幅下落。上海ゴムは当局への失望売りが大きく膨らんだが、2月の中国自動車生産・販売は着実に回復しており、ゴム需要も実態に即した形で徐々に回復するだろう。国内は在庫が着実に増加する中で、中心限月のみならず期近にも大口の売りが入り下落幅が大きくなった印象、産地対比では引き続き期近程割安感が強い状況に変わりない。来週以降はまず上海ゴムの下げ止まりを確認した上で、割安感があれば押し目買いを検討していく場面だろう。中心限月は210.0~230.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp