ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。11月18日の価格はキロあたり45.50~45.55バーツ、RSS3号タイ主要港12月積価格は148.0~150.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、11月10日時点8,319トン(前旬比309トン増)。

 11月上旬の入出庫は入庫1,164トン、出庫855トン。

◆展開予想

 JPXゴムは下落、週明けは中国国内でコロナ感染者数が過去最高レベルに増加したことやゼロコロナ政策緩和期待が一部剥落したことで大幅下落となったが.翌日は全戻しとなり値動きが軽く不安定な地合い、上海ゴムは指定倉庫在庫の大幅減少観測を背景に押し目買い優勢であったがJPXゴムは円高が重石となり下落となった。株式市場は概ね上昇、米長期金利低下とそれに伴うドル安が支援材料となった形、商品は原油がロシア産原油価格上限報道を受けて下落、貴金属はドル安進行により反発、ドル円は138円台半ばまで円高ドル安が進行している。

 11月25日引け時点のRSS先限は219.9円、TSR2月限(中心限月)は175.4円。週の高値はRSS227.0/TSR183.0円、週の安値はRSS219.9円/TSR175.4円。

 現物価格は200円程と円高の影響もあり下落幅が大きい。上海ゴム指定倉庫在庫は今週末時点で12万トン強と2020年末以来の水準まで減少しており買い仕掛けに注意が必要な状況。国内市場は1-6番限がフラット化、期近は一定の現物需要がある一方で、中心限月は産地見合いで上鞘水準にありヘッジ売り需要を集めた。産地サイドは増産期を迎える中で現物需要は盛り上がりを欠いているものの、上海市場の状況を踏まえれば安値売りは避け、割安場面を待って押し目買い方針で臨む方が期待値は高いか。先限は215.0~235.0円を予想する。

ゴムチャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp