ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。10月14日の価格はキロあたり49.25バーツ、RSS3号タイ主要港10月積価格は158.0~160.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、9月20日時点8,153トン(前旬比132トン増)。

 9月中旬の入出庫は入庫767トン、出庫635トン。

◆展開予想

 JPXゴム中心限月は反落、休場明けこそ一時上昇も、上海市が10日に市外からの訪問者に対してPCR検査を義務化し防疫対策強化に乗り出すと発表、経済活動阻害への警戒感が広がり上海ゴムが下落すると、JPXゴムは先限こそ売られ過ぎの修正高となったが、中心限月は反落し230円台を割込んだ。株式は概ね続伸、米CPIは予想比上昇したが事前の警戒感が強かったことから材料出尽くしで売り方の買戻し圧力が勝った格好、商品は反落、ドル高環境継続や前週高の反動から売り優勢、ドル円は147円台半ばまで円安ドル高が進行している。

 10月14日引け時点のRSS先限は235.7円、TSR1月限(中心限月)は190.0円。週の高値はRSS243.7/TSR193.0円、週の安値はRSS234.0円/TSR190.0円。

 現物価格は223円程度まで下落、上海ゴム下落により買い気が後退した。上海ゴムは休場明け大幅上昇後は前週比マイナス圏に沈み需要回復の鈍化やロックダウン等への強い警戒を反映。国内市場は順鞘傾向継続も限月毎に強弱感はまちまちで内部要因の影響が大きいとみる。産地対比ではほとんどの限月で割安圏にあり期近程割安幅が大きいことから、期近限月の持ち直しや他市場が反発に転じた場合は買い方有利な展開が期待できるだろう。産地対比での割安推移が継続する限りは押し目買い方針が良いだろう。先限は230.0~250.0円を予想する。

ゴムチャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp