ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は40~50トン。8月11日の価格はキロあたり50.18~52.05バーツ、RSS3号タイ主要港8月積価格は173.0~175.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、7月20日時点8,072トン(前旬比115トン減)。

 7月下旬の入出庫は入庫635トン、出庫750トン。

◆展開予想

 JPXゴムは横ばい、上海ゴムは中心限月が2023年1月限に移行し名目上は上海高JPXゴム安の価格形成となっているものの今週は現物価格の下落が大きく、またドル円も円高方向に動いたため、一時は230円台を回復する場面があったものの、週末にかけて戻り売られ中心限月は220円台後半で横ばいとなった。株式市場は大幅上昇、米の堅調な雇用情勢やCPIの伸び鈍化を好感した格好、商品市場もドル安進行により概ね上昇した一方で、ドル円は米金利上昇にも関わらず円安方向への動きは鈍く、週末時点では133円前半で推移している。

 8月12日引け時点のRSS先限は239.2円、TSR11月限(中心限月)は195.0円。週の高値はRSS246.2/TSR200.0円、週の安値はRSS237.8円/TSR195.0円。

 現物価格は220円程度まで大幅下落、週後半にかけて売り圧力が強まった印象。上海ゴムは中心限月が大幅順鞘の1月限に移行したが、盛り上がりに欠けさえない展開の一方、JPXゴムは期近高・期先安修正が急速に進行し1-6番限は順鞘化するなど限月間の値動きが大きく出た。今週は現物価格下落により、JPXゴムは全限月で割高化し買い妙味がない状況に変化、上海ゴム・現物価格の上昇がなければ戻り余地は限定されやすく、新規入着の可能性も高まることから市場動向次第では新規売りを検討したい。先限は225.0~245.0円を予想する。

ゴムチャート
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp