ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は40~50トン。8月5日の価格はキロあたり53.62~54.02バーツ、RSS3号タイ主要港8月積価格は176.0~178.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、7月20日時点8,187トン(前旬比545トン減)。

 7月中旬の入出庫は入庫464トン、出庫1,009トン。

◆展開予想

 JPXゴムは大幅下落、中国7月製造業PMIが50を割込んだ後、2日には中国7月の大型トラック販売台数が2016年以降で最低レベルまで落ち込んだこともあり上海ゴムが下落、JPXゴムは急速な円高進行と併せて中心限月は一時226.4円まで下落、ドル円は週末に円安方向に揺り戻しがあったがゴム市場の反応は鈍かった。株式市場は上昇、米金利低下の影響もあって米ハイテク株が上昇をけん引、商品は原油が需要減退観測を背景に下落も貴金属はドル安進行により大幅続伸、ドル円は133円付近で終値は前週比小幅円安ドル高となった。

 8月5日引け時点のRSS先限は237.8円、TSR11月限(中心限月)は195.0円。週の高値はRSS253.5/TSR199.0円、週の安値はRSS237円/TSR195.0円。

 現物価格は230円台を割込んでいるとみられ、需要回復が鈍い状況が続いている。上海ゴムは安値更新こそ回避したものの当局によるインフラ投資効果、中国系商品需要回復は9、10月以降にともいわれており価格回復には一定の時間を要するか。JPXゴムは期近高・期先安継続も一部限月では新規入着が見込める可能性が高まっている一方、中心限月は徐々に割安感が生じ始めており、上海ゴムの中心限月移行と併せて割安幅が拡大する場面があれば押し目買いを検討しても良いだろう。先限は230.0~250.0円を予想する。

ゴムチャート
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp