ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。7月8日の価格はキロあたり58.20~58.45バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は198.0~200.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月30日時点9,338トン(前旬比570トン減)。

 6月下旬の入出庫は入庫515トン、出庫1,085トン。

◆展開予想

 JPXゴムは大幅下落、火曜日に米国の景気後退懸念が高まる中、リスクオフの動きと急速なドル高が同時進行、商品売りが急速に進み全面大幅安の展開、ゴム独自材料は見当たらないが上海ゴムが先週来のレンジを下抜けたことでJPXゴムも追随、取引中心限月は約1か月ぶりに250円を割込んでの引けとなった。株式は反発、商品下落によるインフレ減速期待や来年以降のFRB政策変更思惑等からハイテク株が主導する形、商品は大幅安でWTI一時100ドル割れ、金1,800ドル割れと大荒れ、ドル円は135円台で保ち合いの動きとなっている。

 7月8日引け時点のRSS先限は258.6円、TSR10月限(中心限月)は213.0円。週の高値はRSS266.5/TSR217.0円、週の安値はRSS257.1円/TSR211.0円。

 現物価格は260円程で続落も先物市場に比して下げは小幅にとどまっている。上海ゴムは火曜日の大幅下落後はじり高傾向となっており、このまま反発傾向を維持できるかが焦点だろう。JPXゴムは今週の下落過程で当先限の逆鞘傾向が拡大も産地は小幅安であったことから期近の割安幅は拡大、また個別材料として指定倉庫在庫の減少継続があり、今後は産地価格の更なる下落、もしくはJPXゴムの上昇による価格差縮小が生じるだろう。上海ゴムが反発傾向を維持する限りは押し目買い方針で臨みたい。先限は250.0~270.0円を予想する。

 

 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp