ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
ブックマーク
◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は40~50トン。7月1日の価格はキロあたり60.01~60.55バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は200.0~202.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月20日時点9,908トン(前旬比529トン減)。

 6月中旬の入出庫は入庫373トン、出庫902トン。

◆展開予想

 JPXゴムは小幅上昇、今週はゴム個別材料に乏しかったが週前半は米金利低下を材料に株式・商品が上昇したことに連動し値を切り上げ中心限月は一時260円台を回復する場面があったものの、週後半は状況が一変し株式・商品共に全面安の展開の中で週前半の上げ幅を削り250円台半ばでの推移となっている。株式・商品市場は大幅下落、特段の材料は見当たらないものの、世界的に景気後退懸念が広がりリスクオフ傾向が強まったか。ドル円は一時137円台をつけるもその後は134円台まで下落する等、比較的変動幅が大きい週となった。

 7月1日引け時点のRSS先限は257.5円、TSR10月限(中心限月)は216.0円。週の高値はRSS265.0/TSR216.0円、週の安値はRSS254.7円/TSR214.0円。

 現物価格は262円程まで大幅続落、先週来売り圧力が強まっている印象だ。上海ゴムは金曜日に安値を付けたが終値は週高値でありJPXゴムと異なる引け味となっており背景には当局によるインフラ投資拡大期待があるか。JPXゴムに関しては逆鞘化が進行しており、また当面は新規の入着が見込めないことから押し目方針が有利だろう。ただし、来週以降も産地価格の下落が続くようであれば国内価格状況次第では新規入着が視野に入ってくることから他市場動向に注意を払いながら取引を進めたい。先限は250.0~270.0円を予想する。


 

 

 

今こそOKACHI HPリニューアルキャンペーン実施中

このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp