ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~40トン。6月24日の価格はキロあたり62.19~62.81バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は204.0~206.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月20日時点9,908トン(前旬比529トン減)。

 6月中旬の入出庫は入庫373トン、出庫902トン。

◆展開予想

 JPXゴムは概ね横ばい、今週は世界的に製造業・サービス業PMI(購買担当者景気指数)が悪化する中で商品市場全般に強い売り圧力が発生しゴム市場も連れ安場面があったものの、上海ゴムが安値圏から持ち直すとJPXゴムも下げ渋る形となり250円台を維持しながら横ばいでの動きとなった。株式は反発、7月FOMCでの0.75%利上げがほぼ織り込まれる中で商品価格下落と米金利低下がプラスに働いた一方、商品は大幅続落、景気減速と需要低下が後追いながら懸念された模様、ドル円は米金利低下もあり135円近傍で推移している。

 6月17日引け時点のRSS先限は259.5円、TSR9月限(中心限月)は212.2円。週の高値はRSS259.5/TSR214.0円、週の安値はRSS258.0円/TSR212.0円。

 現物価格は268円程まで先物対比で大幅下落、世界的な商品安の影響もあってか買い気が後退した印象であったが、上海ゴムは直近安値更新後に反転し逆行、再度安値割れの展開とならなければ反発余地があろう。JPXゴムは中心限月こそ上海ゴムに連動も1-6番限は逆鞘化し期近限月の強い買い気が特に目立ったが、国内市場は輸入採算対比割安圏にあり、また指定倉庫在庫の減少が継続していることから今後市場間の価格修正が生じやすいか。上海ゴム・産地価格が下げ止まれば買い方有利となりやすいだろう。先限は250.0~270.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp