ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~15トン。6月2日の価格はキロあたり65.00~65.50バーツ、RSS3号タイ主要港6月積価格は215.0~217.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、5月10日現在11,409トン(前旬比204トン減)。

 5月上旬の入出庫は入庫304トン、出庫508トン。

◆展開予想

 JPXゴムは大幅上昇、5月31日夕方に中国国務院が包括的な景気刺激策実施を表明しインフラ投資の加速も含まれたことで翌営業日の商品市場全般が強含み、上海ゴムの反応こそ鈍かったものの、JPXゴムは円安進行もあって急伸、取引中心限月は週末にかけて一段高となり一時は260円台を回復する場面があった。株式は大幅続伸、FRB高官は9月以降も利上げ継続姿勢示しハト派牽制もショートカバー等の動きが優勢、商品はドル安進行もあり続伸、ドル円はドル安円安が同時に進行し、また米金利上昇もあり一時130円台を回復する場面があった。

 6月3日引け時点のRSS先限は256.0円、TSR9月限(中心限月)は217.0円。週の高値はRSS256.0/TSR217.0円、週の安値はRSS251.1円/TSR210.0円。

 現物価格は280円程度、天候不順の影響もあってか集荷が鈍く円安傾向と併せて価格が切り上がっている。上海ゴムは政策期待の影響もあって上昇傾向を維持しており、売りシグナルは出ていない。JPXゴムは上海・タイ休場の金曜に一段高・週高値圏引けとなったが、上昇傾向持続には他市場の支援が必要、短期的にはテクニカル的な買われ過ぎ水準に近づいており注意が必要だが、現物対比では期近程割安感が強い状況は変わっておらず、上海・産地価格に大きな変化がなければ買い目線継続で良いだろう。先限は250.0~270.0円を予想する。


 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp