ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は5~10トン。5月20日の価格はキロあたり65.36バーツ、RSS3号タイ主要港6月積価格は213.0~215.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、4月30日現在11,994トン(前旬比71トン減)。

 4月下旬の入出庫は入庫728トン、出庫799トン。

◆展開予想

 JPXゴムはまちまち、上海ゴムは中国国内のロックダウン解除期待もあってか小確りした展開となり月間高値を更新、JPXゴムも追随し取引中心限月は一時250円台を回復する場面があったもののドル円が円高方向で推移したことが重石となり戻り売り優勢、中心限月は横ばい、先限は終値ベースで250円台回復となった。株式は反発、FOMC議事録が想定内でFRBの更なるタカ化懸念が後退した模様、商品はドル安進行により続伸、特に原油の上昇が目立った。ドル円は米金利低下等により一時126円台突入も週末は127円台を回復している。

 5月27日引け時点のRSS先限は251.1円、TSR8月限(中心限月)は207.0円。週の高値はRSS256.9/TSR207.0円、週の安値はRSS248.1円/TSR205.0円。

 現物価格は270円程度、少しずつ取引量が回復しつつあるものの本回復に至らず、円換算価格は横ばいであった。上海ゴムはじり高傾向継続で月間高値を更新したもののJPXゴム市場は盛り上がりに欠ける展開、中国系の国際貿易業務再開や取引増加には更なる時間が必要とみられ波及効果としてのJPXゴムの商い活性化にはもう少し時間が必要だろう。国内市場は引き続き割安感のある水準を維持しており、上海ゴム・産地価格動向に注意を払いつつ押し目買いを検討して良いだろう。先限は240.0~260.0円を予想する。


 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp