ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~30トン。4月28日の価格はキロあたり62.88~63.63バーツ、RSS3号タイ主要港5月積価格は213.0~215.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、4月20日現在12,065トン(前旬比128トン増)。

 4月中旬の入出庫は入庫1,179トン、出庫1,051トン。

◆展開予想

 JPXゴムは大幅続落、中国では北京でもコロナ検査体制を強化しロックダウンへの警戒感や経済活動の更なる鈍化懸念が高まる中で上海ゴムが急落、年初来安値を更新しJPXゴムにも売りが波及、中心限月・先限はそれぞれ250円・260円を割込み売り圧力が強まった。株式市場は米国で大幅続落、日本市場は円安の影響もあってか週間ではプラス、来週にFOMCを控え金利引上げペースの更なる加速に警戒感が広がっている模様、商品は原油上昇・貴金属下落で全般的にドル高が重石、ドル円は日中引け時点で130円を突破し円安が加速している。

 4月28日引け時点のRSS先限は255.1円、TSR7月限(中心限月)は203.4円。週の高値はRSS261.8/TSR207.8円、週の安値はRSS255.1円/TSR202.8円。

 現物価格は270円程度、先物連動で続落、商いは徐々に活発化している。上海ゴムは年初来安値更新時に取組が直近最高水準まで増えたがその後は停滞、テクニカル的にも短期売られ過ぎ水準にあり目先の底とできるかが焦点だろう。国内市場は全体的に順鞘化方向へシフトしつつ、今週の急落と一段の円安進行によって産地対比での割安感はさらに増した格好で、上海ゴムの一段安と産地大幅安以外では新規売り手控えたい水準となっている。外部環境の変化に注意しながら押し目買いを検討しても良いだろう。先限は250.0~270.0円を予想する。


 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp