ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。4月8日の価格はキロあたり67.97~70.06バーツ、RSS3号タイ主要港4月積価格は220.0~222.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、3月10日現在11,692トン(前旬比71トン減)。

 3月上旬の入出庫は入庫1,062トン、出庫1,133トン。

◆展開予想

 JPXゴムはまちまち、週前半の中国休場中に急騰、現物上昇を背景とした買い仕掛けか一時は中心限月・先限それぞれ275.1円、272.0円をつけるも、再開後の上海ゴムが休場前比マイナス圏に沈むと一転250円台まで売り込まれたが、上海ゴム反発を受けてほとんどの限月で260円台を回復して引けている。株式市場は続落、FRBの利上げペース加速と量的引締め開始時期が明確化する中で買い気が後退した格好、商品は商品毎にまちまちで、原油・白金続落、金・穀物は反発、ドル円は米金利上昇もあり、124円台まで円安ドル高が進行した。

 4月8日引け時点のRSS先限は259.8円、TSR7月限(中心限月)は215.0円。週の高値はRSS272.0/TSR216.7円、週の安値はRSS258.7円/TSR214.4円。

 現物価格は270円程、引き続き商いは閑散で今週の上海下落で上昇一服も売り急ぎは見られない。上海ゴムは中国各地でロックダウンが実施され工場稼働停止等も影響してか上値が重いものの季節性の影響で下値も限定的。国内市場は明確に逆鞘化したものの期近は産地対比では依然割安幅が大きく現物受け意欲は少なくないだろう。今週は価格自体は乱高下したが週間では値崩れしておらず、現物・上海市場に急変がなければ地合いは変わらないだろう。他市場動向に注意しながら押し目買い姿勢を維持したい。先限は255.0~275.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp