ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は60~70トン。3月25日の価格はキロあたり64.10~64.60バーツ、RSS3号タイ主要港4月積価格は223.0~225.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、3月10日現在11,692トン(前旬比71トン減)。

 3月上旬の入出庫は入庫1,062トン、出庫1,133トン。

◆展開予想

 JPXゴム続伸、上海ゴムは特段の材料なくじり高の展開であったが、JPXゴムはドル円が週末引け時点で121.6円と前週対比2.8円程まで円安が進み換算値を約7.0円押し上げたことで、中心限月は256.3円、先限は264.9円まで大幅上昇となった。株式市場は大幅上昇、材料は不明ながらテクニカルリバウンドから空売りの踏み上げが発生したような動き、商品は概ね反発したものの高値圏では伸び悩んだ。ドル円は円金利がほぼ固定化される中で他国金利が上昇したことで一時122.4円台まで大幅に円安が進行した。

 3月25日引け時点のRSS先限は264.9円、TSR6月限(中心限月)は206.0円。週の高値はRSS264.9/TSR206.0円、週の安値はRSS258.0円/TSR205.0円。

 現物価格は265円程で円安効果もあり大幅に上昇、減産期ということもあり商いは閑散としている。上海ゴムは動意薄であるものの中心限月は玉整理が進んでおり動意が出た場合は値幅を伴いそう。国内市場は1-6番限で一部限月では逆鞘を形成しながら上昇し地合いは強いか。また、現物対比では円安効果もあり依然として割安感のある水準、逆鞘傾向であることを踏まえると安易売りは禁物だろう。上海ゴム・ドル円次第では売り転換も選択肢の一つとなりうるが、総合的には押し目買い有利と考える。先限は250.0~275.0円を予想する。


 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp