ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は60~70トン。2月25日の価格はキロあたり65.19~65.60バーツ、RSS3号タイ主要港3月積価格は228.0~230.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、1月31日現在11,362トン(前旬比345トン減)。

 1月下旬の入出庫は入庫534トン、出庫879トン。

◆展開予想

 JPXゴム上昇、産地では減産期入り後は季節性に沿う形で取引数量減少・価格上昇が継続しており、JPXゴムはその動きに追随し先限は一時274.0円まで上昇する場面があったものの、上海ゴムが盛り上がりに欠ける展開、週末にかけて取引中心限月が14,000元を割込んだことでJPXゴムも上昇幅を削った。株式市場は大幅下落、ロシアのウクライナ侵攻が伝わるとリスクオフの動きが強まった一方、商品市場は大幅上昇、WTI原油は一時100ドルを突破、貴金属も大幅上昇、ドル円は一時円高も115円台とで前週比変わらず近辺で終えた。

 2月25日引け時点のRSS先限は268.2円、TSR5月限(中心限月)は207.0円。週の高値はRSS274.0/TSR207.0円、週の安値はRSS259.9円/TSR202.0円。

 現物価格は251円程度まで上昇し日々高値を更新する流れ、国内市場の順鞘幅は1-6番限で一段と縮小しほぼフラット化、中限中心にショートカバーが入った模様。JPXゴムは産地価格見合いでは中立だが、上海見合いでは割高感が生じており、商品市場全般が直近高値から利食い売りに押されていることを踏まえれば上海ゴム下落時は海外勢の売り圧力が強まる可能性がある。ただ、減産期の産地現物が崩れる展開をならなければ下げ幅は限定的となろう。産地動向に注意しながら押し目買い方針を維持したい。先限は255.0~275.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp