ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。1月7日の価格はキロあたり54.15~55.05バーツ、RSS3号タイ主要港1月積価格は193.0~195.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、12月20日現在12,024トン(前旬比354トン増)。

 12月中旬の入出庫は入庫1,080トン、出庫726トン。

◆展開予想

 JPXゴムは上昇後に横ばい、日本休場の間にシンガポール市場が上昇し上海・JPXゴム共に上昇スタート、先限は一時250円台まで上昇するも、週後半のFOMC議事録で量的引き締めが想定以上に早まる可能性が示唆されるとリスクオフの動きが進行しゴム市場も連れ安となったが、週末にかけては買い優勢で週間では下落前の水準で横ばいであった。株式は大幅下落、上述材料により売りが加速した一方、商品は原油上昇・貴金属下落と商品ごとにまちまち、ドル円は米長期金利上昇もあってか円高ドル安傾向を維持し115.90円程度で推移している。

 1月7日引け時点のRSS先限は247.6円、TSR4月限(中心限月)は204.0円。週の高値はRSS253.2/TSR204.6円、週の安値はRSS244.2円/TSR201.5円。

 現物価格は224.0円程度に上昇し現物取引は増加、国内市場は1月-6月限で15円強まで順鞘が進行した。産地在庫は十分のようだが船繰り等の流通面に難があり買い需要が消費地市場に集まっているか。現状ではJPXゴム中心限月は特段の割安感はないが期近は割安圏であり、上海・産地市場が現状水準を維持すれば下値余地は限られる一方、上海ゴムは直近レンジ上限を突破した場合のJPXゴム上値余地拡大に警戒が必要だろう。基本的には押し目買い方針を維持し、売り転換は上海市場の変化を待ちたい。先限は230.0~260.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp