ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~30トン。12月23日の価格はキロあたり54.35~54.38バーツ、RSS3号タイ主要港1月積価格は191.0~193.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、12月10日現在11,675トン(前旬比484トン減)。

 12月上旬の入出庫は入庫724トン、出庫1,208トン。

◆展開予想

 JPXゴムは下落、週明けに新型コロナ感染再拡大や米追加財政政策の成立不透明感の強まりを受けてリスクオフの動きが強まる中でゴム市場も急落、先限は一時231.8円まで売り込まれたが、その後はリスクオフが沈静化し上海ゴムに連れて値を戻すも、週末にかけては閑散の中売りに押され前週比マイナス圏での引けとなった。株式・商品市場は急反発、“閑散に売りなし”商状で特段の材料ないまま値戻しが急速に進んだ印象、ドル円も株高金利上昇の影響もあってか円安ドル高が進行、他通貨見合いでも円安が進行し再度114円台を回復している。

 12月24日引け時点のRSS先限は237.7円、TSR3月限(中心限月)は193.0円。週の高値はRSS241.1/TSR193.0円、週の安値はRSS231.8円/TSR190.0円。

 現物市場は220.0円程度で小幅に上昇、取引はUSS・RSS共に増加、国内市場は12月限が納会落ちし、期近と中心限月(5月限)で順鞘10円程度と僅かながら順鞘方向に変化している。今週はクリスマス休暇等の影響もあり商いは閑散、上海ゴム反発もJPXゴム下落と市場間でまちまち、産地現物価格は上昇しており、コスト面を踏まえればJPXゴムは期近限月ほど割安感が強まっている状況にある。上海・現物対比での割安幅が更に拡大するようであれば、基本的には押し目買いが有利と考える。先限は230.0~250.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp