ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。12月17日の価格はキロあたり54.39~55.50バーツ、RSS3号タイ主要港1月積価格は193.0~195.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、11月20日現在12,417トン(前旬比468トン減)。

 11月中旬の入出庫は入庫517トン、出庫985トン。

◆展開予想

 JPXゴムはまちまち、週明けは上海ゴム大幅高に連れ高となったがその後は伸び悩み、中国11月の鉱工業生産は予想以上となり自動車生産の回復を確認できたが上海ゴムは織り込み済みであったか一段高とはならず週末にかけては利益確定の売りに押され上昇幅を削った。株式市場は下落、FOMCで緩和縮小の加速と来年3回の利上げ見通しが示され戻り場面は売られる展開の一方、商品市場はドル安が進行したことで安値圏から反発、ドル円は一時的114円台に乗せるも週末時点では113円台半ばと前週比ほぼ変わらず水準となっている。

 12月17日引け時点のRSS先限は241.5円、TSR3月限(中心限月)は195.0円。週の高値はRSS241.1/TSR195.0円、週の安値はRSS239.8円/TSR195.0円。

 現物価格は217.0円程度で変わらず、取引はUSS・RSS共に先週比で取引増も盛り上がりを欠いた。国内市場は期近と中心限月(5月限)で順鞘10円程度と狭めの水準であり、更なる縮小場面は中心限月や先限を買いやすい環境に変化するか。ゴム市場環境は中国自動車産業の改善や産地サイドでは現物を売り急ぐ姿勢がないことから現状では大崩れを想定していない。金融政策をめぐり市場が不安定化する場合はリスク管理に注意が必要だが、基本的には押し目買い方針を維持、慎重に買い場を探したい。先限は230.0~250.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp