ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。12月9日の価格はキロあたり54.56~55.00バーツ、RSS3号タイ主要港1月積価格は196.0~198.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、11月20日現在12,417トン(前旬比468トン減)。

 11月中旬の入出庫は入庫517トン、出庫985トン。

◆展開予想

 JPXゴムは続落、FRBのテーパリング加速や早期利上げ、中国不動産大手デフォルトの悪影響が懸念される中で上海ゴムが軟化、週後半には中国人民銀行が預金準備率引き上げをきっかけに元高が加速し中国商品が下落する中でJPXゴムにはストップ売りが入り先限は一時230円台まで売り込まれたが、人民銀行の元高牽制により元高が一服、ゴム市場は安値からは反発しての引けとなった。株式・商品市場は概ね反発、中国恒大一部デフォルトは逆に材料出尽くし要因となり売り方の買戻しを誘ったか。ドル円は週間では113円台で横ばいであった。

 12月10日引け時点のRSS先限は240.7円、TSR3月限(中心限月)は193.0円。週の高値はRSS246.9/TSR195.0円、週の安値はRSS238.0円/TSR193.0円。

 現物価格は217.0円程度、取引はUSS・RSS共に業者間商いは動意薄であった。国内市場は当先限の順鞘幅が縮小し一部限月は逆鞘化、東南アジア発の船賃高騰の影響もあってか割安感の大きかった当月買い意欲が強かった。また中心限月に関しても、今週の大幅下落時は産地対比で割安圏に突入しており他市場比での下げ幅が一番大きかった。来週はまず上海ゴムが下げ止まるかが焦点、下げ止まり若しくは反発に転じるようであれば、他市場対比での割高割安に注意しながら買いエントリーを検討したい。先限は230.0~250.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp