ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。11月25日の価格はキロあたり57.60~58.50バーツ、RSS3号タイ主要港12月積価格は204.0~206.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、11月10日現在12,885トン(前旬比238トン減)。

 11月上旬の入出庫は入庫792トン、出庫1,030トン。

◆展開予想

 JPXゴムは3連騰、週初から上海ゴム高を背景に堅調推移、週半ば以降は中心限月に240円強で大口の買いが入ると急騰、一時は先限263.1円まで上昇したが、週末に上海ゴムが急落、南アでの新型コロナ変異種報道を受け株式や商品全般が急落する中でJPXゴムも売り圧力強く、前日までの上げ幅を削っての引けとなった。株式は米休場の中で日本株急落、商品市場もほぼ全面安商状となっており来週以降の相場動向が警戒される。ドル円はリスクオフの流れの中で米金利が低下し115円台から114.5円程度まで円高ドル安方向に転じている。

 11月26日引け時点のRSS先限は246.3円、TSR2月限(中心限月)は202.0円。週の高値はRSS263.1/TSR212.0円、週の安値はRSS239.0円/TSR207.0円。

 現物価格は230.0円程度、取引はUSS・RSS共に減少、先物市場変動も業者間商いは動意薄であった。国内市場は11月限納会落ち後に順鞘幅が再拡大、先限急上昇の影響が強かった。JPXゴムは週末の下落にも関わらず他市場対比では期近割安、期中割高水準で推移しており中心限月の買い妙味は大きくない。産地は雨傾向で集荷への悪影響や船賃上昇等から供給不安が生じた場合への消費地サイドの警戒感は強いものの新規で買い上がる材料には欠ける為、買いは他市場対比割安場面を待ちたい。先限は230.0~250.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp