ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~30トン。11月12日の価格はキロあたり52.85~53.85バーツ、RSS3号タイ主要港12月積価格は195.0~197.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、10月31日現在13,123トン(前旬比589トン増)。

 10月下旬の入出庫は入庫1,293トン、出庫704トン。

◆展開予想

 JPXゴムは横ばい、週前半は10月の中国自動車生産・販売が前年同月で10%弱落ち込む等の弱気材料により下押される場面もあったが、週後半は中国当局による不動産規制緩和観測が台頭、中国株式・商品が下げ止まる中で上海ゴムも戻り歩調、JPXゴムは前週に相対強であった分伸び悩み悩んだが前週比でプラス圏に浮上した。株式市場は一部弱含み、米CPIが前年同月比6%超となりインフレ警戒感が強強まった。米金利上昇・株式下落となる中、原油は小幅に貴金属は大幅に上昇、ドル円も114円台まで円安ドル高が進行した。

 11月12日正午過ぎ現在RSS先限は234.0円前後、TSR2月限(中心限月)は191.0円前後の取引。週の高値はRSS238.1/TSR194.0円、週の安値はRSS227.4円/TSR189.0円。

 現物価格は212.0円程度、取引はUSS・RSS共に減少、上海ゴムが上下する中でも動意薄であった。国内市場は全体的に順鞘幅が縮小する展開、産地対比で割安感の大きい期近限月からショートカバーとみられる買い気があった。上海ゴムは来週初に11月限が納会し期限切れが一掃されることから今週の反発はそれをにらんだ動きとみられ、来週以降も継続するようであればJPXゴムにも買い妙味が出よう。上海ゴムの動向に注意しながら押し目買い方針を維持したい。先限は220.0~250.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp