ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は60~70トン。7月8日の価格はキロあたり51.50~51.75バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は193.0~195.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月20日現在11,151トン(前旬比249トン減)。

 6月中旬の入出庫は入庫597トン、出庫846トン。

◆展開予想

 JPXゴムは続落、上海ゴムは倉庫在庫減少や人民元下落等から上昇に転じたが、RSS3は現物価格の下落を背景とした売り圧力が強くJPXゴム先限は220円台を回復する場面もあったが戻り売られ一時は214.5円と年初来安値を更新、その後も戻りが鈍い展開が続いている。株式市場は下落、米金利低下が将来の景気減速織り込みではとの懸念が台頭しリスクオフムードが高まった。商品は原油がOPECの交渉決裂により下落、その商品も概ね冴えない展開、ドル円は米金利低下の影響により109円台後半と先週に比べ円高ドル安が進行した。

 7月9日正午過ぎ現在RSS先限は215.4円前後、TSR先限は182.0円前後の取引。週の高値はRSS225.0/TSR182.0円、週の安値はRSS214.5円/TSR180.0円。

 現物価格は205.0円程度、週間取引はUSS・RSS共に減少も一定数の成約がある。国内市場は当先限逆鞘傾向維持、先限売り圧力が強かった影響が大きい。今週も引き続き産地価格下落がJPXゴムの戻りを弱め、期近限月は産地対比で“割高圏”、期先も割安感はなく買いは見送るのが無難だろう。上海ゴム上昇・現物売り一巡後は反発の目が出るが、季節性的にも来月以降となりそうか。産地対比で“割安幅”拡大時は買い参入を検討したいが、目先は戻り売りが優勢となりそうだ。先限は引き続き200.0~230.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp