ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は90~100トン。7月1日の価格はキロあたり53.75~54.86バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は205.0~207.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月20日現在11,151トン(前旬比249トン減)。

 6月中旬の入出庫は入庫597トン、出庫846トン。

◆展開予想

 JPXゴムは大幅下落、中国製造業PMIが前月比で鈍化するなど中国景気改善傾向に陰りが見える中、主に医療向けの中国産ラテックス価格が急落するとゴム原料のタイト感が薄れRSS3も連れ安、相対的に堅調推移であったJPXゴムにヘッジ目的の売りが強まると230円、220円を割込み先限は一時214.8円と年初来安値を更新する展開となった。株式市場は米国を中心に堅調推移、商品市場も原油が年初来高値を更新、貴金属も戻り歩調となっている。ドル円は111円を明確に上抜けると111.50円台まで円安ドル高が進行している。

 7月2日正午過ぎ現在RSS先限は217.1円前後、TSR先限は181.0円前後の取引。週の高値はRSS241.3/TSR183.0円、週の安値はRSS214.8円/TSR181.0円。

 現物価格は215.0円程度、週間取引はUSS・RSS共に連日値を切り下げながら増加傾向。国内市場は当先限が逆鞘傾向に転換、下落局面で先限に売りが集まった影響が大きい。今週は20円超の大幅下落となったが、産地価格も同様に下落したことでJPXゴムの“割安幅”は大きくなく、期近限月は“上鞘水準”にあり現状では買い妙味に乏しい。TSR対比でのプレミアムが剥落するのであれば予想以上に下値は深い可能性があり、目先は様子見、産地対比での“割安幅”拡大時は買い参入を検討したい。先限は200.0~230.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp