ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
ブックマーク
◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。6月17日の価格はキロあたり58.39~58.58バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は221.0~223.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、5月31日現在11,501トン(前旬比427トン減)。

 5月下旬の入出庫は入庫479トン、出庫906トン。

◆展開予想

 JPXゴムは3週続落、中国当局の銅等の非鉄金属備蓄放出決定により中国関連商品が軟化し上海ゴムは13,000元を割れると、FOMCでは2023年末までに2回の利上げを見込む参加者が過半数を超える等タカ派的な内容でドル高が進行、商品市場全般に逆風が吹く中でJPXゴム先限は一時230.2円まで売られた。株式市場はまちまち、一部市場は市場最高値更新も日本株は伸び悩み、商品市場はドル高の影響で弱含み、貴金属は下落幅も大きい。ドル円は一時110円台後半まで円安が進行したが週末時点では110.2円程度となっている。

 6月18日正午過ぎ現在RSS先限は234.6円前後、TSR先限は181.0円前後の取引。週の高値はRSS242.8/TSR182.0円、週の安値はRSS230.2円/TSR181.0円。

 現物価格は235.0円程度、週間取引はUSS・RSSともに増加、特にRSSの取引が活発化しており古在庫を消化しようとする向きがいるか。国内市場は逆鞘進行が継続、期近は一定の現物調達需要がある一方、先限は産地価格の下落により“割安感”が薄れヘッジ売りを呼び込んだか。ゴム市場は独自材料に乏しく他商品に連れる状況が続いており、商品全般が軟化している現状では上昇に転じるには時間が必要だろう。上海ゴムの反発や産地対比での“割安幅”拡大時は買い参入を検討したい。先限は220.0~250.0円を予想する。

 

 

今こそOKACHI HPリニューアルキャンペーン実施中

このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp