ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は0~10トン。5月27日の価格はキロあたり65.27~65.66バーツ、RSS3号タイ主要港5月積価格は240.0~242.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、5月20日現在11,928トン(前旬比645トン増)。

 5月中旬の入出庫は入庫1,664トン、出庫1,019トン。

◆展開予想

 JPXゴムは続伸、中国当局が「商品先物連動の投資商品の個人投資家への販売中止を銀行に要請」との報がある等、商品投資規制を強める姿勢を打ち出す中、ゴムは名指しされていないことや割安感を背景に上海ゴムが小確りした展開、週末にかけて株高・商品高に連れ上海・JPX共に上昇し国内市場先限は一時260円台を付ける場面があった。株式市場は上昇、米国ではFRBの資産購入減額検討をめぐる思惑があるものの目先は好景気を好感している格好、商品市場も安値圏から急反発、ドル円は米金利上昇もあり110円近辺まで円安が進行している。

 5月28日正午過ぎ現在RSS先限は258.8円前後、TSR先限は188.0円前後の取引。週の高値はRSS261.0/TSR188.0円、週の安値はRSS250.2円/TSR185.0円。

 現物価格は252.0円程度、週間取引はUSS閑散、RSSは200t/日近い成約が出来ている。今週は当先逆鞘幅が大幅縮小しフラット化、新規入着・在庫増加により期近は売り物に押された一方、期先は逆鞘・割安を背景に堅調であった事による。JPXゴムは先週比では割安幅が縮小したもの逆鞘・保管コスト等を加味すれば依然“割安圏”と言えよう。産地ではウィンタリング明け近いが、コロナ拡大による労働者や原料の不足が懸念されている模様であり、大勢に変化がなければ押し目買い方針で臨みたい。先限は245.0~265.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp