ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は130~140トン。2月25日の価格はキロあたり66.19~66.69バーツ、RSS3号タイ主要港3月積価格は268.0~270.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、1月31日現在7,792トン(前旬比221トン増)。

 1月下旬の入出庫は入庫938トン、出庫717トン。


◆展開予想

 JPXゴムは急騰、先週来の上昇基調を維持し270円超で始まると、木曜には上海ゴムが17,000元超まで上昇したことに連れてJPXゴム先限も一時293.6円と昨年10月末水準まで値を切り上げたが、金曜は金融市場全般リスクオフの流れから上海ゴムと共に失速、270円台後半まで下落も週間では上昇となった。株式市場は大幅下落、米金利上昇から投資活動鈍化や景気悪化リスクへの懸念が台頭、ドルは買われドル円は106円台まで円安傾向、商品は貴金属が売られるも原油・銅等は堅調に推移する等まちまちな状況となっている。

 2月26日正午過ぎ現在RSS先限は276.9円前後、TSR先限は179.0円前後の取引。週の高値はRSS293.6/TSR192.0円、週の安値はRSS270.6円/TSR192.0円。

 現物市場は263.0円程度、週間取引はUSS・RSS3共に増加、先物市場上昇に追随して現物価格も上昇している。国内市場の当先順鞘化の動きは一服も個別限月間の鞘はいびつな形状で、現物売りや期限切れ有無の状況を反映しているか。テクニカル的には戻り売り形状に変化しつつあるが、ウィンタリングを控え産地現物市場が下落に転じなければ潜在的な買い意欲は高まる可能性があり慎重に状況を確認したい。金融市場全般の変動率が上昇傾向にあることから広めのレンジを設定して取引に臨みたい。先限は260.0~285.0円を予想する。


 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp