ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は20~30トン。11月5日の価格はキロあたり59.60~61.39バーツ、RSS3号タイ主要港12月積価格は248.0~250.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、10月10日現在7,339トン(前旬比-674トン減)。
 10月上旬の入出庫は入庫350トン、出庫1,024トン。

◆展開予想

 ゴムRSS3は大幅下落、売り方の買戻しが一巡、月末・月初めにかけ産地サイドでまとまった数量のRSS3の成約があり市場心理が悪化、買い方の手仕舞いや新規売りを誘い先限は一時206.8円まで高値から80円強下落するも海外市場が下げ止まると国内市場も反発、週末時点では220円台での推移となっている。株式市場は上昇、米大統領選挙はバイデン候補優位となり目先の不透明感が払しょくされ今後の財政政策に焦点が移りリスクオンムードの一方、財政規律の緩みを連想させドル安が進行、ドル円は103円台半ばまで円高が進んでいる。

 11月6日正午過ぎ現在RSS先限は222.7円前後、TSR先限は164.0円前後の取引。週の高値はRSS255.8円/TSR182.0円、週の安値はRSS206.8円/TSR164.0円。

 現物市場は230円前後、産地ではUSSの取引が低調な一方、RSS3は一日辺り1,000トン近い成約があり国内市場の戻りを抑制、また12月限以降の限月は逆鞘幅の修正と一部限月での順鞘化が進行、新規の入着を織り込む形になっている。今後の焦点は産地での出物が継続するか否かでUSSの荷動きを見る限り出物は限定的でRSS3の売り一巡を待つ段階だろう。国内市場は新規の入着があるとは言え低在庫が続いており産地対比での割安局面では買われやすく押し目買い方針が有利と考える。先限は200.0~240.0円を予想する。

ゴムチャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp