週刊石油展望

著者:三浦 良平
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 先週末のWTI原油は前週比0.35ドル安の76.36ドル、ブレント原油は0.76ドル安の80.36ドルとなった。

 前週末の海外原油は、前日までの上昇を受けた戻り売りの動きから反落すると、ドル高進行したことなども重しとなり軟調な推移となった。

 先週は前週末から週明けにかけては大きく下落した一方、米利上げ観測が後退したことから反発すると往って来いの展開となった。週明けは中国のGDPが悪化し、景気見通しの不透明感が高まったことが重しとなったほか、リビアで生産を停止した油田が一部再開したことが嫌気され軟調な推移となった。翌18日は米小売売上高や鉱工業生産などの経済指標が低調な内容となったことから利上げ観測が後退したほか、中国の景気刺激策への期待感が高まったことが支えとなり堅調な推移となった。翌19日は前日に上昇した戻り売りの動きから反落すると、EIA統計において原油在庫の取り崩しが予想を下回ったことなどが重しとなり軟調な推移となった。週末にかけては中国の原油輸入が増加していると伝わったことが好感されたほか、中国の景気刺激策への期待感が支えとなり堅調な推移となった。

NY原油チャート

 今週の原油相場は上値重い推移が想定されそうか。FOMCでは0.25%の追加利上げが見込まれており、年内にもう一度の利上げの有無が焦点となる。直近の経済指標の悪化から年内の利上げ停止が示唆されればドル安進行に支えられる形で上昇する展開となりそうだが、従来予想通りもう一度の利上げが見込まれれば、利上げ停止が支援材料となっていただけに修正安となる展開が想定されそうだ。また、米ガソリン需要が2週連続で減少するなど夏季需要が期待ほど盛り上がっていないほか、インドや中国がロシア産原油の輸入を増やしていることから国際需給が緩んでいることも重しとなりそうだ。

 

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。