週刊石油展望

著者:三浦 良平
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 先週末のWTI原油は前週比1.79ドル高の77.95ドル、ブレント原油は1.94ドル高の84.53ドルとなった。

 前週末の海外原油はロシアが3月に日量50万Bの減産を実施するほか、原油輸出を最大25%削減すると伝わったことが支えとなり堅調な推移となった。

 先週は米国や欧州の利上げへの警戒感が重しとなった一方、中国の堅調な経済指標を受けて石油需要の回復期待が高まったことが支えとなり堅調な推移となった。週明けは米1月の米耐久財受注における、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財が市場予想を上回ったことから利上げ長期化への警戒感が高まり相場を圧迫した。一方でロシアがドルジバ・パイプライン経由でのポーランドへの原油供給を停止したと伝わったことから下値は限定的となった。翌28日はロシアの減産や原油供給の削減が下支えとなったほか、中国の製造業PMIの発表を控える中で、中国の景気回復による石油需要の回復期待が高まったことから堅調な推移となった。翌1日は中国の製造業PMIが一段と回復したことが支えとなり堅調に推移した一方、EIA統計において原油在庫が10週連続で増加したことが重しとなり上げ幅を削る展開となった。週末にかけても中国の石油需要の回復期待が支えとなった一方、ドイツやフランスなど欧州の主要国の消費者物価指数が上振れし、利上げへの懸念が高まったことが重しとなると上げ幅を縮小する展開となった。

NY原油チャート

 今週の原油相場は強弱まちまちとなる中でレンジ内での推移を予想する。中国の石油需要拡大期待やロシアによる減産・原油輸出の削減は支えとなりそうな一方、堅調な米経済指標を受けて利上げ長期化への警戒感が高まっており、ドルが高止まりしていることは重しとなっている。また、米国の石油製品需要は堅調な一方、製油所の定期改修の影響もあり原油在庫が10週連続で増加していることも上値を抑えている。来週には米雇用統計などの主要な経済指標の発表を控える中で利上げの動向を意識した推移が想定されそうであり、週末の雇用統計までは様子見姿勢からWTIベースで75~80ドルのボックスでの推移が想定されそうか。

 

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。