灯油
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全般 暖房用需要が中心で、冬に需要が集中する。気温に左右されるので天候の動きから目を離せない。また、製品の輸入価格はシンガポール市場を指標に決められるので、国内相場も影響を受ける。このほか、原子力発電所が停止すると火力発電所の稼働率が高まり、重油需要が増えて灯油価格を押し上げる要因となる。
需要 灯油の需要期は11月から翌年3月まで。北海道や東北北部は10月に需要期が始まる。厳冬なら需要が増加、暖冬なら在庫が増える。関西以西の低温は相場を押し上げる要因となる。不需要期にはジェット燃料として販売。
供給 供給は石油元売会社の生産状況と韓国などアジアからの製品輸入の増減で決まる。製油所の稼働率と需要期前の在庫積み上げ動向も重要である。現物市場(業転市場)における元売会社の現物買い上げ動向が短期的な材料。
上場取引所
 東京穀物商品取引所
 中部商品取引所
 関西商品取引所
 福岡商品取引所
変動要因データ マーケットが注目する主な指標
データ名
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解 説
国内石油製品在庫推移
データ/グラフ
前年同期と比較し増減により需給がタイトかどうかを判断する。冬季需要期初期の11月までは在庫積み上げで増加する。不需要期の在庫水準が市況に響く。
国内業転価格
データ/グラフ
業転価格とは現物相場を指す。石油元売会社からの供給が少ないか、あるいは元売が現物を買い上げると相場は上昇する。業転価格は卸値に影響を与える。
米EIA在庫
データ/グラフ
米エネルギー省が発表する米国内の原油・製品在庫のうち、原油在庫の増減によってNY原油相場が変動する。この動きが国内灯油相場にも反映される。
石油製品の生産得率
イメージ図
夏の不需要期は軽油やジェット燃料油を優先し、冬の需要期は逆の生産シフトになる。寒波が予想される場合は輸入でカバーすることが多い。
為替
輸入採算早見表
円安なら原油輸入代金が値上がりするので処理コストが上昇し、石油元売会社は製品の卸価格を引上げる。円高なら『円高差益還元』で値下げする場合がある。
その他
季節習性
灯油は暖房需要が殆どで、暖冬か厳冬かで需給バランスは大きく変化する。冬季の気温が最大の変動要因といえる。とくに関西以西の気温がカギを握る。
換算値算出式
(ドバイ原油+海上運賃・保険料)×円相場×キロ換算+諸経費
為替
原油 90 100 110 120 130 140 150
24 21,473 23,058 24,643 26,228 27,813 29,398 30,982
26 22,605 24,316 26,027 27,737 29,448 31,159 32,869
28 23,737 25,574 27,410 29,247 31,083 32,919 34,756
30 24,870 26,832 28,794 30,756 32,718 34,680 36,643
32 26,002 28,089 30,177 32,265 34,353 36,441 38,529
34 27,134 29,347 31,561 33,775 35,988 38,202 40,416
36 28,266 30,605 32,945 35,284 37,624 39,963 42,303