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週間相場分析2019年8月19日


米中貿易対立の行方と金利動向を注視

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8/16 15:15現在

海外情勢

 米中貿易戦争激化を背景に米株価への不安と金利低下を見て安全資産として買われ堅調。バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチが公表した、EPFRのデータに基づく8月7日までの週間投資動向によると、貴金属ファンドへの資金流入が23億ドルと過去4番目の高水準になった。また、過去10週間で金ファンドには110億ドルの資金が流入し、英国のEU離脱が決定した2016年以来、最大となった。キトコ・メタルズのシニアアナリスト、ジム・ワイコフ氏は、『地政学的な問題が依然、市場で注目されており、金と銀の下支え要因となっている』との見方を示した。

内部要因

 ニューヨーク金市場におけるファンド筋のネット買い玉は6日時点で29万2545枚、前週比3万8157枚増。取組高は6日時点60万枚台、14日時点59万枚台。東京市場の取組高は7万枚台。カテゴリ別(7日⇒14日)では、当業者は売り玉2400枚増・買い玉1300枚減、非当業者は売り玉4100枚減・買い玉400枚減。

総合分析

 現地時間14日朝方、米債券市場で長期金利の指標とされる10年物米国債利回りが2年物を下回った。これは2007年6月以来、ほぼ12年ぶりで、長短金利の逆転は景気後退の前兆とされるだけに、今後も金利動向から目を離せない。仮に、長短金利の逆転現象が続くようだと、景気後退懸念から安全資産の金買いが活発化することも考えられる。短期的に金価格は内外ともに高値警戒感が強く、修正安場面へ移行する可能性も。

白金

景気後退懸念で売られ頭重さ

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8/16 15:15現在

海外情勢

 米中貿易戦争激化の様相に変わりなく7月の米小売売上高が予想を上回る内容ながら米株価への不安は根強く売られた。中国汽車工業協会が発表した7月の同国新車販売台数は前年同月比4.3%減の181万台で、13ヵ月連続で前年実績を割り込んだ。2019年は通年で前年割れが確実視され、過去最悪の2ケタ減の可能性も出てきた。また、インド自動車工業会が発表した7月の同国新車販売台数は同30%減の25万7656台で、9ヵ月連続の前年割れ。30%減という大幅な落ち込みは金融危機直後の2008年11月(30%減)以来で、通年で5年ぶりに前年を割る可能性が高まってきた。

内部要因

 ニューヨーク白金市場におけるファンド筋のネット買い玉は6日時点で2万1944枚、前週比3824枚減。取組高は6日時点7万5000枚台、14日時点7万7000枚台。東京市場の取組高は5万1000枚台。カテゴリ別(7日⇒14日)は、当業者の売り玉・買い玉、非当業者の売り玉・買い玉全てがほぼ変わらず。

総合分析

 米長短金利の逆転を受けて景気後退懸念が強まり、現地時間14日のニューヨークダウ工業株30種平均は前日比800ドル安と今年最大の下げ幅を記録。その結果、景気後退懸念⇒白金の産業需要減退懸念の連想で内外の白金相場も反落を余儀なくされた。こうしたなか、東京白金先限は8月5日の2880円に続いて14日の2881円、15日の2885円と、2900円以下で下げ渋る動きを引き続き見せており、今後も2900円弱の下値支持線を維持するかが焦点に。

原油

中国経済減速懸念が弱材料

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8/16 15:15現在

海外情勢

 ニューヨーク原油は米中貿易戦争激化で中国経済の減速懸念が欧州や他の新興大国へ飛び火する世界経済全体の後退懸念が石油需要減少に結びつくとして一段安場面となった。米国内原油在庫の増加も弱材料。サウジなどOPECプラスによる産油国協調減産強化やリビア、イラン、ベネズエラなどの減産が下支えとなっているが、米株価の下落による圧迫感は強く、米長短金利の逆転が示す米景気後退懸念は無視出来ない。

内部要因

 ニューヨーク原油市場の大口投機玉(ファンド)ポジションは8月6日現在、54万0924枚の買いに対して16万5283枚の売り、差し引き37万5641枚の買い越し(前週38万7291枚の買い越し)と買い越し玉は減少した。東京ドバイ原油市場の非当業者売買バランスは8月14日現在、4万9345枚の買いに対して2万9410枚の売り、差し引き1万9936枚の買い越し(7日現在1万9701枚の買い越し)と買い越し玉は増加した。

総合分析

 米国内原油在庫はEIA(米エネルギー情報局)によると8月6日現在の米国内石油在庫のうち原油は前週比160万バレル増(オクラホマ州クッシングは260万バレル減)、ガソリンは同140万バレル減、中間留分は同210万バレル減となった。原油全体は減少予想に対して増加となったが、集散地原油在庫が大幅に減少し、ガソリンと中間留分も大幅減少となった。しかも、石油製品出荷量は日量2000万バレルを超す過去最高水準に近い水準が続いていることから、石油需要が堅調であることは明らかだが、米中貿易戦争激化や米長短金利逆転で米景気後退懸念など石油需要減少懸念が重石になりそう。

ゴム

東京ゴム小幅下落、逆鞘修正進む

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8/16 15:15現在

ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は約100~150トン。8月15日の価格はキロあたり39.40~40.43バーツ、RSS3号タイ主要港9月積価格は158.0~160.0セント。 【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、7月20日現在13,763トン(前旬比511トン減)。
7月上旬の入出庫は入庫311トン、出庫822トン。

展開予想

 今週の東京ゴムは小幅下落、アルゼンチン大統領選での左派勢力優勢を受けたペソ・株式の急落や米国の対中関税一部延期によって金融市場は上下共に変動幅の大きい地合いであった。東京・上海ゴム市場も目新しい材料に欠ける中、ゴム市場の中心限月は外部環境を追随する形で変動、165.0円~170.0円のレンジ相場であった。
 8月16日正午過ぎ現在RSS先限は166.0円前後、TSR先限は145.4円前後の取引。週の高値はRSS170.2円/TSR146.0円、週の安値はRSS164.5円/TSR142.0円。
 東京ゴム期近限月は大幅下落、買い方の手仕舞い売りとみられる売りが強まると、損切や新規売りも巻き込んで8月限・9月限は週間で20円弱下落、当先の逆鞘幅は5.0円程度まで縮小した。産地価格は167円程度であり、東京ゴムの極端な"割高感"はほぼ全ての限月で解消、上海・シンガポール・産地対比での割高・割安面に着目した取引に変化しつつある。直近の先限価格は産地対比で小幅ながら割安圏であり、押し目姿勢で臨んでもよさそうだ。ただ、上値を追いかける材料もないため、上昇場面は利食いも入れたい。先限のレンジは165.0~175.0円を予想する。


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○商品デリバティブ取引は最初に委託者証拠金等の預託が必要で、その額は商品によって異なりますが、最高額は1枚当たり通常取引202,000円・損失限定取引495,000円(2019年8月16日現在)です。また、委託者証拠金は相場変動や日数の経過により追加預託が必要になることがあり、その額は商品や相場の変動によって異なります。○商品デリバティブ取引は相場の変動によって損失が生ずることがあります。また、実際の取引金額は委託者証拠金の約10倍から70倍と著しく大きいため、損失額が預託している委託者証拠金の額を上回ることがあります。○商品デリバティブ取引は委託手数料がかかり、その額は商品によって異なりますが、最高額は1枚あたり往復26,352円(2019年8月16日現在)です。手数料額は相場変動により増減する場合があります。

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