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週間相場分析2016年08月01日号


息の長い上昇相場が続く

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7/29 15:15現在

海外情勢

 UBSが米富裕層を対象にした実施した調査によると、約25%の投資家は米大統領選挙の結果が資産に与える影響を警戒し、株式市場から資金を引き揚げることを検討している。投資家の5%はすでに株式を売却して現金保有に切り替えた。約84%は最大の懸念事項として経済問題を挙げ、大統領選の結果が賃金や消費者の購買力などに与える影響を警戒している。57%は大統領選前に投資配分の変更を検討、それらの資金が金に流入するかどうかが注目される。

内部要因

 ニューヨーク金市場における大口投機玉(ファンド)の買い越しは19日時点で28万5911枚、前週比1万1552枚減。取組高は21日時点で60万枚台、27日時点で56万枚台。東京市場の取組高は8万枚台。カテゴリ別(22日⇒28日)では、当業者が売り玉2758枚増に対し買い玉1300枚減、非当業者が売り玉16枚減に対し買い玉4042枚増。

総合分析

 ニューヨークダウ工業株30種平均が史上最高値を更新する上昇を続けることが出来るかどうかがポイント。米国の株価上昇も息切れが懸念され、欧州ではギリシャに端を発した金融不安が払拭されたわけではなく、通貨不安は英国のEU離脱決定後、長期的に続く恐れが否めない。投資家としては株や債券で発生する損失をカバーするため、金へ投資資金を分散する必要性が高まるはずで、息の長い上昇相場が続くと考えるべきだ。当面、1300ドル台固め。

白金

欧米景気見通しの明るさが支援

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7/29 15:15現在

海外情勢

 独自動車大手VW(フォルクスワーゲン)は28日、『VWグループ全体の2016年の世界販売台数は前年の993万台をやや上回る』との見通しを示した。販売部門責任者、フレッド・カプラー氏は、『VWにとって最大の市場となっている中国に加え、西欧でも堅調な需要が見られている』としている。同氏はまた、英国がEU(欧州連合)からの離脱を決定したものの、VWの英国、及び欧州全体での販売には今のところ影響は出ていないと指摘した。

内部要因

 ニューヨーク白金市場における大口投機玉(ファンド)の買い越しは19日時点で4万7393枚、前週比4990枚増。取組高は21日時点で7万2000枚台、27日時点で7万8000枚台。東京市場の取組高は4万3000枚台。カテゴリ別(22日⇒28日)は、当業者が売り玉1417枚減に対し買い玉89枚増、非当業者は売り玉904枚増に対し買い玉602枚減。

総合分析

 英国のEU(欧州連合)離脱問題は一巡、欧州景気見通しが好転しつつある。そうなると、自動車販売台数が増加して白金触媒需要増を期待出来よう。米国も自動車販売は好調で、中国も前年同期比では増勢を維持している。こうした需要の堅調に加えて、南ア(南アフリカ共和国)の白金生産量が減少する公算が大きく、賃金を巡る労使交渉も難航、衝突が懸念されるなど、供給不安が増大すると供給不足感が強くなり、大幅な上昇となる可能性が高い。ニューヨーク白金期近は長期1300ドル挑戦も。

原油

戻り売りの調整局面

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7/29 15:15現在

海外情勢

 米国内の原油在庫増加と需要伸び悩み、シェールオイル増産懸念などが上値の抑制要因となった。世界石油需給は供給過剰の状態が続くとの見解が増えているほか、ドライブシーズンをよそに米国内ガソリン在庫が増加したことへの不安が弱気ムード台頭の一因となった。弱気は"40ドルの攻防戦"から"40ドル台割れ"の可能性を指摘した。

内部要因

 ニューヨーク原油における大口投機玉(ファンド)のポジションは7月時点で52万5628枚の買いに対し23万6047枚の売り、差し引き28万9581枚の買い越し(前週29万4795枚の買い越し)と買い越しが減少。東京ドバイ原油における非当業者の売買バランスは7月28日時点で6万7455枚の買いに対し5万7971枚の売り、差し引き9484枚の買い越し(21日時点で現在1万0270枚の買い越し)と1万枚割れへ減少。

総合分析

 米国内原油在庫の増加、OPEC(石油輸出国機構)の産油量増加が供給圧迫ムードを強くさせた。世界石油需要は伸び続けているが、需要増を上回る供給量の増加が懸念され、そうした心理的な圧迫感が今後も上値を抑制する要因として指摘されるだろう。原油相場が上昇すればシェールオイル生産が増えることは間違いなく、戻れば売られるパターンが予想される。値崩れも考えにくいが、買い進むほど先高期待を持てない。ニューヨークベースで40~50ドルのレンジ内の動き。

大豆

豊作を織り込んだ

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7/29 15:15現在

海外市場

 シカゴ大豆期近は7月14日の11.4350ドルから26日の9.8050ドルまで1.63ドル下落した。その後は10ドルをはさんでの揉合を演じている。大豆は8月が開花・着サヤ期ながら、7月24時点の全米大豆主要18州平均の作況で"優"と"良"の合計は72%と前週の71%を上回り、現在の生育状態は『申し分ない』との見方が出ている。今後はインフォーマやFCストーンなどの生産予想が発表されるほか、現地の大豆畑を視察して回るクロップツアーの実測結果も明らかにされ、豊作が確実視されると、やはり、シカゴ大豆期近は10ドル割れが地相場になるのではないか。ただし、最新の長期予報では、『8月の天候は高温乾燥』と予想されているため、油断は禁物だが、高温で買われたところは売られよう。

国内市場

 東京一般大豆期先はシカゴ市場の豊作ムードを嫌気して、8日の4万2900円を下抜き、26日には4万2580円まで売られた。8月は天候相場がヤマ場との見方があるが、『今年の天候相場は終わった』との声が多くなっているのが実情だ。

ゴム

在庫は潤沢で先は上げにくいか

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7/29 15:15現在

ファンダメンタルズ

【産地】主要セントラルマーケットにおける集荷量は一日当たり90.3トン~247.5トン。週末現在、原料は59.11バーツ、オファーは8月積191.7セント(円換算約210.3円)で取引されている。
【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫は7月10日現在、前旬比785トン減の9,617トン。入庫量395トンに対し出庫量は1,180トン。
【前検】7月度のゴム品質検査請求(後期)はなし。

展開予想

 東京ゴム先限は週間で約10円の下落、週末現在は156円前後で推移している。週の高値は162.1円、安値は152.9円。週初は上海ゴム市場が急落したことを受けて、東京ゴムは弱含みで始まった。その後は現物価格が高止まりしていることから下げ止まり、週末現在は156円前後で取引されている。引き続き産地の状況には注視が必要となる。
 罫線は週初に一目均衡表の雲の下限である159.5円を抜けてから更に下落、週内安値の152.9円を付けたが、7月8日から7月22日まで上昇した分の3分の2押しの152.1円付近に支えられて反発、再び雲の中に戻った。今後は上値目途を200日移動平均線の位置にある164.5円にした戻り売りが考えられる。
 当先の鞘はタッピングの遅れが予想以上に長期化していることから逆鞘が現在30円程度まで拡大している。国内在庫量をみると渡し物が不足しているとは考えにくいため、タッピングが再開され供給不安が解消されれば、徐々に順鞘化する可能性が高い。

為替

円高へ振れる可能性

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7/29 15:15現在

海外情勢

 FOMC(米連邦公開市場委員会)は9月の追加利上げの実施が難しいとのニュアンスを伝え、超低金利継続によるドルの軟弱地合が続くとの見方が増えた。イベントが少なく、日本の金融政策が話題となり、日銀の追加緩和の可能性ありとされ、一時はドル高円安で1ドル=106円台までドルが買われたが、後半には102円台へ反落した。

国内情勢

 安倍首相は総額28兆円の大型経済対策を提示したが、実効性への不安は拭えない。欧州におけるポンドやユーロの先行き不安が強いことから、円が強くなる場面が認められた。米国の追加利上げは大統領選のあとになるとの見解が多く、当面は低金利維持、ドル安基調との見方からドルの戻りは売られている。

総合分析

 米国の追加利上げは年内に実施出来るかどうか不透明なため、ドルは強くなれない。しかも、米金融当局はドル高を警戒していることもあり、ドル安円高へ振れる可能性がある。国内要因としては経済対策や日銀の金融政策に新鮮味がなく、アベノミクス失敗の声が根強いことから、円安、株高を期待しにくい状況だ。1ドル=100~109円のレンジ内で上下に激しく振れる波乱の様相を呈している。


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○商品デリバティブ取引は最初に委託者証拠金等の預託が必要で、その額は商品によって異なりますが、最高額は1枚当たり通常取引150,000円・損失限定取引453,000円(平成29年3月16日現在)です。また、委託者証拠金は相場変動や日数の経過により追加預託が必要になることがあり、その額は商品や相場の変動によって異なります。○商品デリバティブ取引は相場の変動によって損失が生ずることがあります。また、実際の取引金額は委託者証拠金の約10倍から40倍と著しく大きいため、損失額が預託している委託者証拠金の額を上回ることがあります。○商品デリバティブ取引は委託手数料がかかり、その額は商品によって異なりますが、最高額は1枚あたり往復23,328円(平成29年3月16日現在)です。手数料額は相場変動により増減する場合があります。

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