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週間相場分析2016年06月20日号


英国の国民投票に注目

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6/17 15:15現在

海外情勢

 ブルームバーグがトレーダーとアナリスト22人を対象に実施した調査によると、23日の英国の国民投票でEU離脱が選択されれば、金価格は投票から1週間以内に1350ドルと2年ぶりの高値に達すると予想されている。また、キャピタル・エコノミクスのアナリストらは離脱派が勝利した場合、欧州全域に混乱が拡大して2011年と2012年のユーロ危機が再燃するようなことがあれば、金相場が1400ドルまで上昇する可能性があると指摘した。

内部要因

 ニューヨーク金市場における大口投機玉(ファンド)の買い越しは7日時点で22万8619枚、前週比3万1484枚増。取組高は8日時点で50万枚台、15日時点で55万枚台。東京市場の取組高は8万枚台。カテゴリ別(9日⇒16日)では、当業者が売り玉6300枚減に対し買い玉2000枚増、非当業者が売り玉1600枚増に対し買い玉6700枚減。

総合分析

 ニューヨーク金期近は16日に1316.4ドルと、5月の高値を大幅に上回って年初来の高値更新後に反落。ここに超円高地合が加わって、東京金期先は週末17日に再度の4300円台割れを余儀なくされた。目下、23日の英国の国民投票の結果が金にとって最重要課題で、仮に離脱が選択されれば、欧州経済にダメージ⇒世界経済へも波及という連想で、安全資産・実物資産である金へと更に分散投資が進む公算。半面、残留が選択された場合はショック安が警戒される点に要注意。

白金

市場から資金が流出

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6/17 15:15現在

海外情勢

 中国自動車工業協会が発表した5月の新車販売台数は前年同月比9.8%増の209万1700台。一方、インド自動車工業会が発表した5月の新車販売台数は同8%増の28万8729台。また、FRBが発表した5月の鉱工業生産指数(2012年=100)は103.6となり、前月の改定値から0.4%低下した。低下は2ヵ月ぶりで、『自動車・自動車部品の生産不振が響いた』(FRB)という。

内部要因

 ニューヨーク白金市場における大口投機玉(ファンド)の買い越しは7日時点で3万1101枚、前週比1159枚減。取組高は8日時点で6万4000枚台、15日時点で6万5000枚台。東京市場の取組高は4万9000枚台。カテゴリ別(9日⇒16日)は、当業者が売り玉1100枚減に対し買い玉600枚減、非当業者が売り玉300枚減に対し買い玉800枚減。

総合分析

 東京白金先限が3300円台を割り込んだ。円相場の暴騰とニューヨーク白金期近の1000ドル大台割れの"Wパンチ"に見舞われた格好で、国内の取組高が5万枚台を下回ったことが示すように資金が流出、市場人気が弱まっていることが窺える。"英国のEU離脱懸念⇒世界経済への悪影響を警戒⇒世界的な株安⇒白金の産業需要減退懸念"という悲観的な連想が内外の白金に重くのしかかっており、少なくとも、英国の国民投票の結果が判明するまでは頭重さを余儀なくされそうだ。

原油

英国民投票待ちながら底固さ

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6/17 15:15現在

海外情勢

 ドルが下落すると原油が買われ、ドル高になると原油が売られるという反応だ。世界石油需給のバランスが均衡、中東産油国が際立った増産をしていないこともあり、米国内原油在庫の減少と需要の伸びを背景に底固く推移していたが、英国のEU離脱を巡り、世界経済不安が増幅し原油需要が減少するとの懸念に、ニューヨーク原油期近は45ドル台まで下落した。

内部要因

 6月7日現在のニューヨーク原油市場における大口投機玉(ファンド)のポジションは52万5508枚の買いに対し20万0326枚の売り、差し引き32万5182枚の買い越し(前週34万7002枚)と買い越し枚数が減少。東京ドバイ原油市場における非当業者の売買バランスは16日時点で5万4024枚の買いに対し、4万3423枚の売り、差し引き1万0601枚の買い越し(9日時点は1万0009枚の買い越し)と増加している。

総合分析

 世界石油需給は均衡化し、米国内原油生産量の減少と在庫の減少、原油輸入量の減少、更に石油需要の増加で需給は改善しており、ナイジェリアの武装勢力による石油関連施設への攻撃で原油供給不安が根強い。英国の国民投票でEU離脱が決まり、ユーロが暴落、ドル暴騰すれば、原油を始めとする国際商品市況は急落する恐れがあるが、これらはすでに原油価格の下げ過程でかなり織り込んだと見て良かろう。東京ドバイ原油期先は下げ一巡後に3万8000円近辺まで浮上しても不思議ない。

大豆

作付面積の動向を睨む

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6/17 15:15現在

海外市場

 シカゴ大豆期近は10日の12.0850ドルから16日の11.2850ドルまで80セント下落した。10日の米農務省の需給見通しでは新穀(2016~17年度)の期末在庫が2億6000万busと、5月予想の3億0500万busから下方修正されたため、12ドルを突破したものの、高値目標の達成感と天候の改善を見て利益確定の売りや手仕舞売りに下落したものだ。6月の米農務省需給見通しの後に注目されるのは30日に発表される最終作付面積で、3月に発表された農家の作付意向面積8224万エーカーをどれだけ上回るかがポイント。大豆相場の高騰を見てトウモロコシから大豆に作付をシフトした農家が多いとの見方も出来ようが、今年はトウモロコシの作付が早かったため、大豆の作付はそう簡単に増えないのではないか。今週は作付関連の事前予想と産地の天候に注意したい。

国内市場

 東京一般大豆は円高ショックに頭を抑えられた。円相場は、①米国が追加利上げ見送り、②日銀が金融緩和見送り、③英国のEU離脱を巡る国民投票の行方・・・などを受けて、一時、103円台に突入、大豆の輸入コスト低下が嫌気された。今後、円は1ドル=100円割れを目指すとの声もあり、輸入商品の大豆にとっては逆風となる。

ゴム

増産期に向かっており上値は重いか

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6/17 15:15現在

ファンダメンタルズ

【産地】主要セントラルマーケットにおける集荷量は一日当たり30~61トン。週末現在、原料は35.32バーツ、オファーは6月積157.7セント(円換算約173.9円)で取引されている。
【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫は5月20日現在、前旬比205増の12,316トン。入庫量1,290トンに対し出庫量は1,085トン。
【前検】6月度のゴム品質検査請求(前期)は90枚。

展開予想

 東京ゴムは概ね150円を挟んだ保合いの値動きとなっている。週の高値は154.2円、安値は146.7円。週初は中国の経済指標の結果が好調だったことから上海ゴム市場が底堅く推移し、東京ゴムはこれに追随して高値154.2円まで付けた。その後はドル円相場が円高に進行したことを受けて軟調な展開となり、週末現在は150円を下回って取引されている。
 罫線は終値ベースで150.0円を挟んで横ばい、上値の重い展開が予想される。当面は上値の目途を155.0円とした戻り売り優勢の展開になる可能性が考えられる。下値の目途は直近安値の146.7円、これを割れると144.0円までの急落も考えられるため、注意が必要となる。
 当先の鞘はタッピングの遅れによる供給逼迫懸念からさらに縮小し、逆鞘3円程度で推移している。タイ産地が増産期へと移行しつつある中、今後は徐々に拡大し順鞘10~12円程度に戻る可能性が高い。

為替

方向定まらず上下波乱の様相

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6/17 15:15現在

海外情勢

 英国民投票に関する世論調査結果が離脱を支持する声が多いことを示し、ユーロ急落の恐れありとしながらも、結果が出るまでは静観するスタンスを決める向きが多い。米国の追加利上げ見送りの状況は変わらず、日銀の金融政策据え置きも追い討ちとなって、円はリスク回避の買いで1ドル=103円台まで買われたが、その後は104円台の動きへ。

国内情勢

 日銀政策決定会合で金融政策が据え置かれ、黒田総裁が緊急時には適切な措置を講じることを明らかにしたが、日銀への信頼性無しとの判断もあり材料となりにくい。日経平均株価の下げは明らかに英国の国民投票待ちながらEU離脱懸念があり、安全通貨としての円が買われる可能性がある。

総合分析

 23日の英国民投票でEU脱退の賛否が判る。このため、他の変動要因は出尽くしか、あるいは経済指標も決め手となる内容が見られず、ドル高かドル安か方向を決めかねている市場参加者が多い。EU離脱問題で欧州経済の先行き見通しが悪化すると、1ドル=100円割れのドル安を見込む向きもある。


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