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週間相場分析2015年08月31日号


不安定な値動きが続く公算

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8/28 15:15現在

海外情勢

 インド西部の港湾都市ゴアで開かれた金業界の会議に出席した関係者らによれば、米国が利上げを実施するまでの間、金相場は圧迫される見通しだが、相場下落でインドなど従来の買い手の需要が増加し、利上げの関門を突破すれば相場は上昇するとの見方が広がっているという。同会議に出席したスイスの精錬会社バルカンビ・スイスのマイケル・メザリクCEOは、『金相場が今年1050ドルまで下落する可能性があるものの、来年半ばまでには1350ドルに回復する』と予測した。

内部要因

 ニューヨーク金市場における大口投機玉(ファンド)の買い越しは18日時点で4万1659枚、前週比9217枚増。取組高は19日、26日時点ともに43万枚。東京市場の取組高は8万枚台。カテゴリ別(20日⇒27日)では、当業者が売り玉1600枚増に対し買い玉5400枚減、非当業者が売り玉8400枚減に対し買い玉1500枚減。

総合分析

 ニューヨーク市場の下落と円相場の高騰を背景に、東京金期先は9ヵ月半ぶりの安値を強いられた。前述のカテゴリ別取組高の急減からも判るように、急激な値動きにより市場の疲弊感が強く、資金が一気に引き揚げられたと推察される。こうなると、材料以前の話で市場が落ち着きを取り戻すのが最優先で、当面は上下にブレる不安定な値動きが続きそう。ただ、ニューヨーク金期近が7月の安値を下回らずに底固く推移している点は心強い材料だが...。

白金

3800円前後で下値が支えられるか!?

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8/28 15:15現在

海外情勢

 インド自動車工業会が発表した7月の乗用車販売台数(多目的車とバンを含む)は前年同月比11.4%増の22万2368台。一方、中国乗用車市場情報連席会が発表した7月の乗用車販売台数は前年同月比2.5%減の130万4099台で、1~7月累計は前年同期比6.9%増の1118万4585台。また、タイ工業連盟自動車部会がまとめた7月の同国内新車販売台数は前年同月比12.5%減の6万863台、1~7月累計は前年同期比15.8%減の42万9972台。

内部要因

 ニューヨーク白金市場における大口投機玉(ファンド)の買い越しは18日時点で2万2079枚、前週比2536枚増。取組高は19日時点で7万8000枚台、26日時点で7万2000枚台。東京市場の取組高は7万1000枚台。カテゴリ別(20日⇒27日)は、当業者が売り玉2400枚減に対し買い玉300枚増、非当業者が売り玉3900枚減に対し買い玉6500枚減。

総合分析

 東京白金先限は5月の高値からの下げ幅(814円安)に対して、半値戻し(407円高の4164円)を達成出来るかが焦点だった。ところが、中国発の世界同時株安の影響で金融市場が大混乱、円相場が暴騰するとともに、東京白金は一時3600円台を割るなど大暴落を余儀なくされた。さすがに、その後は行き過ぎの反省で3900円台へと切り返しているが、やはり下値不安は残る。チャート的には3800円前後で下値が支えられるかが当面のポイントに。

ガソリン

人気、ファンダメンタルズともに弱い

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8/28 15:15現在

海外情勢

 中国の経済減速懸念による上海株の暴落に連動、ニューヨーク原油期近は30ドル台へ転落した。下値の目安が見えなくなるパニック状態となり、弱気はリーマン・ショック後の32.40ドルを意識したが、その後、中国政府の株式市場のテコ入れで反転、一気に40ドル台を回復する反発場面となった。依然、世界の石油需給は供給過剰であるとの見方が大勢を占めているため、戻りを売られる地合の弱さが続こう。

内部要因

 ニューヨーク原油市場における大口投機玉(ファンド)のポジションは8月18日時点で47万3198枚の買いに対し26万2634枚の売り、差し引き21万0564枚の買い越し(前週22万5843枚)と買い玉手仕舞が続いている。東京バージがガソリン市場における非当業者の売買バランスは8月27日時点で9531枚の買いに対し1万0462枚の売り、差し引き931枚の売り越し(前日702枚)と売り越しが増加している。これは先安不安が根強いため。

総合分析

 ニューヨーク原油は30ドル台へ下落したあと、27日に42.86ドルまで回復した。この反発は安値警戒に加えて、中国政府が株安でテコ入れ策を実施したことを好感、米株価の反発に原油価格が連動しただけで、先安感は根強いままだ。従って、国内市場で今後も原油輸入価格は下げ続け、元売りのガソリン卸値は引き下げられるだろう。更に、円高が追い打ちをかけることも考えられ、市場では戻りを売りたい心理が先に立つ。東京バージガソリン期先は、一時的に5万円台を回復するかもしれないが、戻り一巡後に再び4万5000円台へ後退する可能性がある。

コーン

シカゴ下げ渋りも円高で下げる

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8/28 15:15現在

海外市場

 上海の株価急落、それに伴う世界同時株安、原油を中心にした国際商品全面安ムードのなか、シカゴトウモロコシの下げ渋りは評価出来よう。具体的には、シカゴ大豆期近が8月10日の10.4575ドルから8月24日の8.74ドルまで1.7175ドル下げたのに対して、同トウモロコシ期近は8月24日に3.54ドルまで下げたものの8月12日の3.4650ドルを下回らずに済んだ。その理由は、2015~16年度の中国の大豆輸入が7900万トンと全体(1億2330万トン)の64.1%になる見通しなのに対し、トウモロコシ輸入は300万トンと全体(1億2166万トン)の2.5%と極めて少なく、中国ショックの影響が軽微にとどまるとの見方があるからだ。外部環境が悪いなかで、シカゴトウモロコシ期近は3.50ドルが下値支持線の様相を呈しており、当面は3ドル後半でのレンジ相場が予想される。

国内市場

 東京トウモロコシ先限は8月12日の2万7220円から25日の2万4240円まで3000円近く下落、シカゴトウモロコシの下げ渋りに比べて対照的な姿だ。3000円の下げはシカゴトウモロコシの60セント安に相当、シカゴに比べて下げ過ぎ感があるが、為替が1ドル7円近くの円高となったことが響いた。ちなみに、1円の円高になるとトウモロコシの輸入コストは約250円、7円の円高なら1750円下がる計算で、東京市場の下げは円高に起因していることが判る。

ゴム

弱い中国経済が引き続き重しとなるか

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8/28 15:15現在

ファンダメンタルズ

【産地】主要セントラルマーケットにおける集荷量は一日当たり148~245トン。週末現在、原料は44.51バーツ、オファーは9月積144.3セント(円換算約185.8円)で取引されている。
【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫は8月10日現在、前旬比253減の13,689トン。入庫量607トンに対し出庫量は860トン。
【前検】8月度のゴム品質検査請求(後期)は90枚。

展開予想

 東京ゴムは大幅に下落した後は反発、177円前後で推移している。週の高値は185.6円、安値は165.1円。週初は世界的な株安、商品安、円高の影響を受けて弱含みの展開となり、8月25日には一時6年ぶりの安値となる165.1円を付けた。その後は株安が一服したことや原油が反発したことから値を戻し、週末現在は177円前後で取引されている。
 罫線は週初に暴落、一時165.1円と6年ぶりの安値を付けた後に一転して急騰、現在は179.0円台前後まで戻している。弱い中国経済を考えると、値段が更に下探りの可能性が高いため、戻り売り基調が変わらないであろう。当面は上値目途を6月25日と7月22日の高値が結んだダウントレンドラインの190.0円とした戻り売り展開が考えられる。下値の目途が165.0円、これを割れると、150円台が視野に入るであろう。
 当先の鞘は5、6番限を主とした軟調地合いに引きずられる形で全体的に縮小し、順鞘8円程度で推移している。国内在庫は高水準を維持し、産地が増産期を迎える中、12~15円程度の順鞘に戻る可能性が高い。

為替

中国経済と米利上げ不透明感で気迷い

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8/28 15:15現在

海外情勢

 円・ドル相場は上海株の動きを睨みつつ、1ドル=120円を挟んだ揉合。27日に中国政府は上海株式市場に政府系ファンドによる優良銘柄購入のテコ入れ介入を実施、これが上海株価の不安を緩和する形で、ドルも地合が引き締まりを見せたが、各種経済指標の発表や米カンザスシティ連銀主催のジャクソンホールシンポジウム(27~29日)におけるFRB幹部(イエレン議長は欠席)の発言などを待つ形で小幅な動きとなり、気迷い相場の様相。

国内情勢

 黒田日銀総裁は、『物価上昇率2%の達成』は可能として、追加緩和を実施せずに済むとの見解を明らかにしたが、市場関係者は9月にも追加緩和策の実施が決まる可能性があると見ている。上海株安の影響が残っているため、ドルも不安定な状況にあり、中国が米国債を売却するなど新しい動きも認められるなか、様子を窺う状況で1ドル=120円前後の往来相場となった。

総合分析

 24日のニューヨーク市場で1ドル=116円と7年ぶりの円高をつけたのは中国経済減速の不安によるもので、これが株、商品の暴落を招いたが、今後もその影響が出てくることを想定する必要があろう。一方で、中国政府の株価支持策への対応も素早かった。これは、9月3日の抗日戦争勝利式典を前に株価安定を実現する政府の意向が強いのと、政府が中国の株価を安定させたいとの意思が働いているからだ。そのようなことから、当面、為替、株相場ともに安定を取り戻し、1ドル=120円台をキープするとの見方が増えてきた。


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