商品先物取引 TOP  > マーケット情報  > 週間相場分析(Weekly Hotline)  > 2015年  >  2015年08月10日号

週間相場分析2015年08月10日号


また下値不安が残る

gold.jpg

8/7 15:15現在

海外情勢

 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ・グローバル・リサーチの調査リポートによると7月29日までの週に金現物を中心とする貴金属に投資するファンドから12億ドルの資金が流出し、流出額は2013年12月以降で最大となった。米国の利上げ観測と中国株安が影響した格好だ。また、世界最大の金ETF"SPDR Gold Shears"の保有残高は8月5日時点で667.93トンと、6月25日の713.23トンを直近のピークに減少傾向が続いている。

内部要因

 ニューヨーク金市場における大口投機玉(ファンド)の買い越しは7月28日時点で2万4465枚、前週比3814枚減。取組高は7月29日時点、8月5日時点ともに43万枚台。東京市場の取組高は8万枚台。カテゴリ別(7月30日⇒8月6日)では、当業者は売り玉2300枚減に対し買い玉600枚減、非当業者は売り玉1400枚増に対し買い玉300枚減。

総合分析

 日足チャートが示すように、ニューヨーク金、東京金ともに、暴落後は揉合相場が続いている。ただ、この動きを"底固い"と判断出来るかといえば、米利上げ観測、ドル高、中国の経済成長減速、金の季節的不需要期などの懸念材料を考え合わせると底固いとは断言し難い。まだ、下値不安は根強く、ニューヨーク金期近で1000ドル大台を巡る攻防戦を想定しておくべきか。

白金

安値出尽しとは断言出来ない!?

platinum.jpg

8/7 15:15現在

海外情勢

 米調査会社オートデータが発表した7月の米新車販売台数は前年同月比5.3%増の151万1261台と7月としては10年ぶりの高水準だった。また、季節要因などを調整した年率換算では1755万台と3ヵ月連続で1700万の大台を突破した。一方、ブラジル自動車販売業者連盟が発表した7月の新車販売台数(トラックとバス含む)は前年同月比22.8%減の22万7621台。1~7月の累計では前年同期比21%減となった。

内部要因

 ニューヨーク白金市場における大口投機玉(ファンド)の買い越しは7月28日時点で1万9083枚、前週比1056枚減。取組高は7月29日時点で7万8000枚台、8月5日時点で7万9000枚台。東京市場の取組高は7万9000枚台。カテゴリ別(7月30日⇒8月6日)は、当業者は売り玉1000枚減に対し買い玉1300枚増、非当業者は売り玉2200枚増に対し買い玉100枚減。

総合分析

 東京白金先限日足チャートを見ると、4月13日の4578円と5月19日の4571円とで"Wトップ"を形成した後、7月9日の3976円⇒7月22日の3851円と二段下げの姿を描いている。これで、仮に8月4日の3757円で当面の安値出尽しとなれば、三段下げ完了で反発を期待出来るところだが、残念ながら現状では、3757円で安値出尽しとはまだ断言出来ない。まずは、売られても売られても3800円前後で下げ渋る動きとなるかどうかに注目したい。

ガソリン

先安感強く5万円意識した攻防

oil.jpg

8/7 15:15現在

海外情勢

 リビアからの原油輸出再開とイランの原油増産、輸出拡大の可能性が原油相場の弱材料となっている。また、米国内石油需給は原油在庫が減少してもガソリン在庫が増えたことが嫌気されているようだ。弱材料として中国経済の減速懸念が加わり、ニューヨーク原油の50ドル回復は難しいとの見方が増えている。

内部要因

 ニューヨーク原油先物市場における大口投機玉(ファンド)のポジションは7月28日時点で47万5975枚の買いに対し23万2556枚の売り、差し引き24万3419枚の買い越し(前週25万3683枚)と、買い越し枚数が減少傾向を示している。東京バージガソリン市場における非当業者の売買バランスは8月6日時点で9303枚の買いに対し1万0475枚の売り、差し引き1172枚の売り越し(前日1299枚)と先安懸念が強くなっている。

総合分析

 ニューヨーク原油がドル高と中国経済減速で下げている。価格を支えるほど需給が良いわけではないだけに、国際商品全般の投機資金離れは相場の基調を一層弱くさせる要因となる。東京バージガソリンの内部要因が売り越しになっていることが示す通り、先安不安は拭えず、ここは下値を見極めるところ。先限は5万円大台攻防戦まで後退して地合の弱さを露呈した格好。

大豆

12日の米農務省予想に注目

grain.jpg

8/7 15:15現在

海外市場

 注目材料は12日に米農務省が発表する2015年の米国大豆の生産予想だ。多雨の影響で、ミズーリ、アーカンソー、カンザスの3州は6月中に作付を完了出来なかったため、同省は3州の作付面積を再調査。12日の生産予想で作付面積がどれだけ下方修正されるか注目されている。肝心の単収と生産見通しだが、米国の有力調査会社インフォーマ社は2015年の米国大豆の単収を45.4bus、生産量を37億8900万busとし、米農務省の7月予想(単収46.0bus、生産量38億8500万bus)を下回った。6月の多雨が単収を低下させたとの見方も出来ようが、それでも生産量は2015~16年度の米国大豆の需要見通し37億4400万busを上回っており、インフォーマ社並みの予想では供給過剰感が出そうだ。また、大豆相場の頭を抑える要因が中国の経済減速だ。中国国内では大豆の在庫が過剰気味といわれているが、経済減速が一段と進めば中国の大豆輸入にブレーキがかかろう。

国内市場

 東京一般大豆先限はドル相場が揉合になっているため、シカゴ大豆の写真相場になっている。5月以降の日足チャートを見ると5月14日の5万1700円、6月1日、12日、7月26日の5万1800円が下値支持線になっているが、いずれここを下抜いて5万円に接近すると見るのが自然だ。

ゴム

来週も戻り売りが続くか

20rubber.jpg

8/7 15:15現在

ファンダメンタルズ

【産地】主要セントラルマーケットにおける集荷量は一日当たり161~478トン。週末現在、原料は49.32バーツ、オファーは9月積162.3セント(円換算約213.6円)で取引されている。
【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫は7月20日現在、前旬比70増の13,732トン。入庫量537トンに対し出庫量は467トン。
【前検】7月度のゴム品質検査請求(後期)は60枚。

展開予想

 東京ゴムは200円を割り込んで推移している。週初は中国製造業PMIが予想より悪かったことから弱含みの展開となり、節目の200円を割り込んだ。8月4日には中国株式市場において『大手証券会社が空売りを規制』との報道から、上海ゴムに株式のヘッジ売りが殺到、ストップ安近辺まで売り込まれ、この流れが東京ゴムにも波及し週の安値192.4円を付けた。その後も上値の重い展開が続き、週末現在は194円前後で推移している。
 罫線は週初に暴落、一瞬192.4円と半年ぶりの安値を付けた後に若干戻し、終値ベースで196円を挟んだ横ばいとなっていた。当面は上値目途を7月22日から8月4日まで下落した25.6円の3分の1戻しの201円台とした戻り売り優勢の展開になる可能性が考えられる。下値の目途は192.4円、これを割れると、もう一度180.0円まで急落する恐れがある。
 当先の鞘は先限主導の続落により縮小、現在は順鞘9円程度で推移している。国内在庫は高水準を維持し、産地が増産期を迎える中、12~15円程度の順鞘に戻る可能性が高い。

為替

米雇用統計の内容を重視

20usdjpy.jpg

8/7 15:15現在

海外情勢

 対ドル円相場は一時1ドル125円を上回る場面を見せたが、米国の7月の非製造業総合景況指数が10年ぶりの高い水準となり、現地時間7日の雇用統計を見届けようという動きを受けて1ドル=124円台の揉合。日本株の上昇も米国市場では円安・ドル高要因と解釈され、雇用統計の改善期待もあり、更に9月利上げ観測がドル高の最大要因となっている。現地時間7日に発表された雇用統計が改善されれば、もう一段のドル高になると見る向きが多い。

国内情勢

 日経平均株価の底固い動きが円安に結びついている。貿易赤字が原油価格の急落で大幅に縮小、実需の円買いが細っていることも円安へ傾斜する一因といわれる。中国経済の減速は不安要因ではあるが、中国政府の素早い対応もあって市場に織り込まれつつあり、投機資金の多くは株と債券へ流れているようだ。邦銀の為替担当者の多くは円安・ドル高の流れに変化はないと見ているが、米国の大手企業がこれ以上のドル高には反対の声を挙げており、円安へ大きく舵取りする材料も見当たらない。

総合分析

 一連の金融当局者の発言や経済指標を見ると、米国の9月利上げの確率が高くなっている。ただし、9月に利上げが断行されてドルが上昇しても、『材料出尽しでドルが反転する可能性がある』と予想するアナリストは多い。金融当局者は、『更なるドル高は米輸出企業に不利で、経済停滞を招く恐れあり』としており、ドル高への警戒感を強めている。7日に発表された米雇用統計の内容がカギを握りそうだ。


このレポートはお客様への情報提供を目的としています。情報に関しては正確を期するよう最善を尽くしておりますが、内容の正確性、信憑性に関し保証をするものではありません。利用にあたっては自己責任の下で行って下さい。売買の判断はお客様御自身で行って下さい。

○商品デリバティブ取引は最初に委託者証拠金等の預託が必要で、その額は商品によって異なりますが、最高額は1枚当たり通常取引105,000円・損失限定取引474,000円(平成29年11月16日現在)です。また、委託者証拠金は相場変動や日数の経過により追加預託が必要になることがあり、その額は商品や相場の変動によって異なります。○商品デリバティブ取引は相場の変動によって損失が生ずることがあります。また、実際の取引金額は委託者証拠金の約10倍から70倍と著しく大きいため、損失額が預託している委託者証拠金の額を上回ることがあります。○商品デリバティブ取引は委託手数料がかかり、その額は商品によって異なりますが、最高額は1枚あたり往復24,840円(平成29年11月16日現在)です。手数料額は相場変動により増減する場合があります。

当社(商品先物取引業者)の企業情報は当社本・支店及び日本商品先物取引協会で開示しています。お取引についての御相談は、当社顧客サービス担当(東京)電話03-3249-8827 (受付時間:平日8:30~17:30)
日本商品先物取引協会相談センター http://www.nisshokyo.or.jp