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週間相場分析2014年05月26日号


目先の基調好転は困難!?

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5/23 15:30現在

海外情勢

 WGCが発表した今年第1四半期の世界金需要量は前年同期比ほぼ変わらずの1074.5トン。産業需要、バー・コイン需要など多くの分野で前年同期比マイナスとなったが、宝飾品需要の好調(同3%増)や金ETF売却の減少(前年同期176.5トンから0.2トンへ大幅減少)が影響してトータルでは前年同期とほぼ同水準になった格好。なお、今年第1四半期の世界金供給量は前年同期比1%増の1048.5トン。また、国別の需要では中国が同18%減となった。

内部要因

 ニューヨーク金市場における大口投機玉(ファンド筋)の買い越しは13日時点で9万1634枚、前週比6322枚減。取組高は13日時点で39万枚台、21日時点で40万枚台。東京市場の取組高は8万枚台。カテゴリー別(15日⇒22日)では、当業者は売り玉5900枚増に対し買い玉3100枚減、非当業者は売り玉6300枚減に対し買い玉2800枚増。

総合分析

 ニューヨーク金期近は依然として小幅な値動きで膠着状態が継続。そこに円相場がなかなか円安に振れないことが加わって、日足チャートが示すように、東京金期先はジワリと下値が切り下がってきている。そうしたなか、米国の景気回復に伴う量的緩和策縮小継続とドル高・ユーロ安地合、米株価の高止まり、供給不安が材料視されている白金やパラジウムへ関心が集まっていること、季節的な不需要期接近など、金を取り巻く材料は相変わらず心もとなく、目先の基調好転は難しそう。

白金

スト史上最長で下げにくい

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5/23 15:30現在

海外情勢

 JM社が発表した『PGM Market Report』によると、2014年の世界白金需給予測は、供給量が前年比4.6%減の556万2000オンス(≒173.0トン)、リサイクル分を差し引いた需要量は同0.2%増の678万オンス(≒210.9トン)で、差し引き121万8000オンス(≒37.9トン)の供給不足。これは、同社が公表している1975年からの需給データに基づくと、過去39年間で最大の供給不足量になる。

内部要因

 ニューヨーク白金市場におけるファンド筋の買い越しは13日時点で4万6205枚、前週比3398枚増。取組高は13日時点で6万7000枚台、21日時点で7万枚台。東京市場の取組高は7万枚台。カテゴリー別(15日⇒22日)では、当業者は売り玉100枚減に対し買い玉ほぼ変わらず、非当業者は売り玉5200枚増に対し買い玉5200枚増。

総合分析

 南アフリカ共和国の鉱山ストは17週目に突入、史上最長となった。今月に入りスト参加者が暴徒化、死者が出るなど、状況は深刻の度を増しているうえ、白金大手ロンミンが、『年間生産量の3分の1が失われた』と指摘するように白金生産に大きな支障が生じていることから、白金の供給不安は明らか。JM社も今年の世界白金需給のタイト化を予想している。それだけに、スト終結まで、内外の白金価格は下げにくい状況といえそうだ。

灯油

原油高と円安によるコスト高が強材料

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5/23 15:30現在

海外情勢

 ウクライナ情勢の緊迫化とリビアにおける反政府勢力と政府軍との武力衝突など、地政学的リスクによる供給不安が増大しているほか、米国内原油在庫の減少に加え、米景気回復やドライブシーズンの到来を控えて、原油価格が堅調に推移している。また、欧州の景気回復、あるいは中国経済の減速懸念が薄れていることも原油高の要因。

内部要因

 5月13日現在のニューヨーク原油市場における大口投機玉のポジションは、買い49万5080枚に対し売り10万7341枚、差し引き38万7739枚買い越しと、ヘッジファンドの買い意欲が高まっている。東京灯油市場の非当業者売買バランスは5月22日時点で5690枚の買いに対し売り4916枚、差し引き774枚買い越しで、買方リードの展開が続いている。

総合分析

 中国経済の減速回避見通しという明るい材料がニューヨークなど海外原油相場を押し上げている。同時にアジア市場における中間留分(灯油、ジェット燃料、軽油、A重油)の需要が中国経済の持ち直しで増えるとの期待に結びつく。これはシンガポール店頭市場の灯油堅調を招くだけでなく、輸入原油価格の上昇と為替の円安が原油処理コストを上昇させ、灯油の卸値引き上げに結びついている。コストアップと原油高、先行きの円安見通しで先高人気を盛り上げよう。目先82000円目標の買い方針。

コーン

とりあえず下げが一段落

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5/23 15:30現在

海外市場

 シカゴトウモロコシ期近は21日に4.725ドルまで下落、9日の高値5.1950ドルから47セント下げた。需要増と2015年の米国のトウモロコシ作付面積が減少という強材料を背景に5ドル台を維持してきたシカゴトウモロコシだが、①作付が順調(米農務省発表の全米18州の5月18日現在作付進展率は73%でほぼ平年並)、②米国のトウモロコシ輸出需要のペースダウン(米国産より価格の安いブラジル産が出回り)、③ニューヨークダウの強調が続き投機マネーが商品市場に参入しにくい・・・などの弱材料があるからだ。とはいえ、エルニーニョ現象が6月中にも発生するとの見方が浮上、7月の受粉期に米穀倉地帯が熱波などの異常気象に見舞われれば、減産リスクが大きくなるだけに、4ドルに接近する確率は低く、22日のシカゴトウモロコシは下げ止まった格好に見える。

国内市場

 東京トウモロコシ期先は22日に2万6620円まで下落、4月30日の2万8490円から1870円下落したが、これで下げが一巡した格好だ。米穀倉地帯での作付進展はある程度、シカゴトウモロコシに織り込まれたと見ることが出来、新たな弱材料が出てこない限り、東京トウモロコシ期先が2万6000円を割り込むとは思えない。

ゴム

ゴム市場は材料待ちの状態が続く

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5/23 15:30現在

ファンダメンタルズ

【産地】主要セントラルマーケットにおける集荷量は一日当たり70~110トン台。週末現在、原料は62.70バーツ、オファーは6月積215.00セント(円換算約229.20円)で取引されている。
【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫は5月13日現在、前旬比79トン減の21869トン。入庫量997トンに対し出庫量は1076トン。
【前検】5月度のゴム品質検査請求(後期)は、新規のみで200枚(1000トン)。再検はなし。前期分120枚(600トン)と合わせて、合計320枚(1600トン)。

展開予想

 東京ゴムは200円台で保合い商状。週初は中国-ベトナム間の緊迫化をきっかけに上海ゴムがストップ高となり、それを眺めて東京ゴムも208.4円まで上昇した。しかし週中に上海ゴムが反落、為替も日銀による追加緩和期待の後退により円高に振れたことも影響し200円台前半まで下落した。週末現在は204円台で方向感に欠けた展開となっている。
 罫線は依然三角保合い内での動きとなっているが、来週200円台後半を維持できればその下降線を突破できるため、上昇期待も出てくる。しかしながら一か月以上210円を上抜けない状態が続いており、その水準が引き続き厚い抵抗帯として機能しそうである。上海ゴムに目を向けると、12月12日と4月2日の高値を結んだ下降線を既に上抜いており、今後上海ゴムが直近高値の14800元を上抜くようであれば東京ゴムも210円突破も考えられる。しかしファンダメンタルでは強材料に乏しい。
 鞘は今週更に順ザヤが拡大し、当先の鞘は順ザヤ12円前後となっている。国内の在庫事情を考えると順ザヤが更に拡大される可能性もある。

為替

安全通貨としての円への関心薄れる

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5/23 15:30現在

海外情勢

 米国の週間失業申請件数の増加を見て1ドル=100円そこそこの円高・ドル安となる場面もあったが、中国の5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が49.7と昨年の12月以来の高水準となり、安全通貨としての円買いが後退。また、米金融関係者が景気刺激策の継続を示唆たことでドルが上昇、1ドル=101円台後半へ。ユーロはECB(欧州中央銀行)が6月に追加緩和策を打ち出す可能性を示唆したことから対ドルで下落した。

国内情勢

 中国経済の減速懸念が後退して香港や上海の株価が持ち直したことで日本株も堅調となり、『株高・円安』政策への連想で円が1ドル=101円台半ばから後半へ弱含みとなる場面があったものの、総じて小動きに終始。アジア金融市場の混乱が沈静化したことで円・ドル相場も小幅な動きとなった。

総合分析

 当面の材料は日本の景気対策と株価の動向だ。日銀総裁が追加緩和策に消極的な発言をしたことから、政府による7~9月の景気対策強化への期待が高まるなど、市場心理に変化が出ている。消費税引き上げの影響が軽微であるとの安心感もあり、株高・円安を誘導する政策と、賃上げ効果が出るとの楽観的な見方が広がっている。目先、102円をクリアすると円安が加速するとの見方もある。


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