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週間相場分析2014年05月19日号


下値抵抗線を維持出来るか

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5/16 15:30現在

海外情勢

 中国黄金協会が発表した今年第1四半期(1~3月)の中国金市場報告によると、同期の同国金生産量は前年同期比7.3%増加の96トン。これに対し、金消費量は同0.8%増の323トンにとどまった。また、世界最大の金ETF"SPDR Gold Shares"の保有残高は15日時点で782.25トン。4月末の787.94トンから半月弱で7.48トン減少後、15日にやや保有を増やした。直近のピーク時(3月24日の821.47トン)からは39.22トン減少した格好。

内部要因

 ニューヨーク金市場におけるファンド筋の買い越しは6日時点で9万7956枚、前週比1万2729枚増。取組高は6日時点で40万枚台、14日時点で39万枚台。東京市場の取組高は8万枚台。カテゴリー別(8日⇒15日)では、当業者は売り玉200枚増に対し買い玉300枚減、非当業者は売り玉3800枚増に対し買い玉4300枚増。

総合分析

 日足チャートが示すように、ニューヨーク金期近、東京金期先ともに依然として膠着状態にある。地政学的リスクが下値を支える一方、米量的緩和策縮小や米株価堅調、ドル高・ユーロ安地合が上値を抑制、上下に動きづらい状況といえる。そうしたなか、金ETFの保有残高が再び減少傾向にあることや、金の不需要期が近付いていることなど懸念要因も浮上。こうなると、当面、本格上昇へ転じるのはなかなか難しそう。東京金期先は4200円の下値抵抗線を維持出来るかが焦点に。

白金

需給要因が引き続き下支え

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5/16 15:30現在

海外情勢

 中国汽車工業協会が発表した今年4月の同国新車販売台数は200万4200台、前年同月比8.8%増と、14ヵ月連続で前年実績を上回った。一方、インド自動車工業会が発表した今年4月の同国新車販売台数は乗用車と商用車を合わせて23万1621台、前年同月比13%減と、17ヵ月連続で前年実績を下回った。また、米国半導体工業会が発表した今年3月の世界半導体売上高は前年同月比11.4%増の261億6000万ドル(約2兆6600億円。

内部要因

 ニューヨーク白金市場におけるファンド筋の買い越しは6日時点で4万2807枚、前週比2664枚増。取組高は6日時点で6万4000枚台、14日時点で6万9000枚台。東京市場の取組高は6万5000枚台。カテゴリー別(8日⇒15日)では、当業者は売り玉4700枚減に対し買い玉100枚増、非当業者は売り玉2600枚増に対し買い玉2200枚減。

総合分析

 南アの鉱山スト長期化を背景とした供給不安が下支えとなり、ニューヨーク白金期近は1400ドルを推移。そうしたなか、問題は、ストが終結した場合、ショック安に見舞われる恐れがあるのではないかということ。ただ、トムソン・ロイターGFMSは市況リポートで、スト終了による急落リスクを指摘しつつも、『年末までに1700ドルを試す可能性』や『年平均価格は1457ドル』との長期的に堅調な見通しを提示しており、根本的に底固い基調を維持する公算大。

ガソリン

海外原油価格が高止まり

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5/16 15:30現在

海外情勢

 ウクライナ情勢の緊迫化で北海ブレント原油が上昇。ニューヨーク原油は、①集散地在庫減少、②米景気回復、③カナダからの原油供給量減少...などを強材料に堅調な動きを見せた。ウクライナ暫定政権と親ロシア武装勢力との軍事的衝突は続き、これにロシアが関与するようだと事態がエスカレートする恐れがある。緊迫感を背景に原油価格は高止まり。

内部要因

 ニューヨーク原油市場の大口投機玉のポジションは5月6日時点で49万2901枚の買いに対し10万9808枚の売り、差し引き38万3093枚買い越し(前週40万2327枚)と、買い越しが減少したのは上値警戒による手仕舞売りが原因。東京ガソリン市場における非当業者の売買バランスは15日時点で1万1095枚の買いに対し9301枚の売り、差し引き1794枚の買い越し(14日1979枚)と買い玉の手仕舞いが認められる。

総合分析

 米国内の原油在庫は全体で増加したが、集散地であるオクラホマ州クッシングの在庫は連続減少した。これは需要増加と中西部からメキシコ湾岸への輸送が増えていることを示し、更に、カナダからのパイプライン輸送関連工事の遅れで対米原油供給が減少する懸念もニューヨーク原油のサポート要因。これが東京ガソリンにとっても強気の根拠となるのは、海外原油価格高止まりで原油処理コストが上昇し、ガソリンの卸値引き上げとなる可能性が高く、強材料視できるからだ。

大豆

新穀の供給過剰を睨んだ展開

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5/16 15:30現在

海外市場

 シカゴ大豆期近は5月7日の14.4375ドルから反発、9日に15ドルに乗せる動きを見せた。しかし、これも続かず、15日には14.625ルまで下げた。期近が15ドルを回復したのは、9日の米農務省の米国大豆の需給見通しで、旧穀(2013~14年度)の期末在庫が1億3000万busに下方修正され、在庫率が3.8%まで低下する見通しが示され、需給ひっ迫を織り込む動きを見せたからだ。その一方で、新穀(2014~15年度)は、生産量が36億3500万bus、消費量が34億5000万bus、差し引き1億8500万busの供給過剰見通しとなり、干ばつや長雨などの天候不順に見舞われない限り、市場は大豆の需給緩和をハヤして下落する公算が大きい。シカゴ大豆市場における大口投機玉の買い越し枚数は4月29日時点の15万8859枚から5月6日時点には13万0420枚に減少しているが、これは新穀の大型供給を睨んでの手仕舞売りと判断出来、市場の目が新穀に向いてきた表れともいえる。

国内市場

 東京一般大豆期先は4月18日の5万7680円、4月30日の5万7730円でダブルトップを形成、その後は下落基調で13日には5万5530円まで下げた。シカゴ大豆が先行き供給過剰をハヤす動きになる公算大で、まずは3月28日の5万4730円を目指す動きへ。

ゴム

国内、上海ともに安値を試す展開か

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5/16 15:30現在

ファンダメンタルズ

【産地】主要セントラルマーケットにおける集荷量は一日当たり30~120トン台。週末現在、原料は61.30バーツ、オファーは5月積212.00セント(円換算約225.60円)で取引されている。
【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫は4月30日現在、前旬比79トン減の21869トン。入庫量997トンに対し出庫量は1076トン。

展開予想

 東京ゴムは200円台前半で上値重い。週初は中国における金融規制の緩和報道によって中国株および商品が全面高となり、その流れによって東京ゴムも上伸、週中には208円まで上昇した。しかしその後は上海ゴムが上値抵抗線である14,500元を上抜けず反落したこと、また米国金利低下による円高も手伝い200.4円まで下落、週末現在は201円台で推移している。
 罫線は、依然200円割れは底堅く反発期待も残るが、今週前半に一旦上伸するも三角保合いの上値抵抗線である213-214円を上抜けず反落したことから地合いはまだ弱い。円高が進行すれば直近安値の196.7円へのトライも十分に考えられる。上海ゴムは25日移動平均線の位置する14,400元近辺で上値を抑えられており、こちらも直近安値の13755元割れを視野に入れた展開となっている。
 鞘は今週大幅に順ザヤが修正され、当先の鞘は順ザヤ10円前後となっている。国内の在庫事情を考えると順ザヤが更に拡大される可能性もある。

為替

ユーロが対ドルで下落・円強含み

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5/16 15:30現在

海外情勢

 ECB(欧州中央銀行)の副総裁が、『必要ならば追加的な刺激策を講じる準備がある』と発言したことが手掛かりとなり、ユーロが対ドルで下落、11週ぶりの水準まで下降した。円は対ドルで101円台と円高圏内での動き。米株価の下落もドル安要因。ウクライナ情勢や米金利情勢の織り込み一巡となり、材料物色の不安定な動き。

国内情勢

 欧州の追加緩和観測を反映した円高場面。日本株は一部企業の業績不振が懸念され、米国株価の調整安も影響して下落、これが円高を誘い、1ドル=101円台後半の水準での動き。日銀は目先き追加緩和策に消極的な姿勢を示しているものの、市場関係者は追加緩和を期待する向きが多い。

総合分析

 早ければ6月にも自民党が景気対策を明らかにするとの見方がある。これは少数派だが、意外と市場関係者の日銀追加緩和への期待は根強い。物価上昇率が予想を下回っていることが物価上昇2%の目標達成を困難にするとの懸念に結びついている。そのため、先行き不安は拭えず、追加緩和が必要になるとの見解だ。当面は円高にも限界があり、円安へ向かうとの市場心理が広がりつつある。いずれ1ドル=102円台を固めて次のステップへ。


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