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週間相場分析2013年10月15日号


まずは慎重に成り行きを見極める

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10/11 15:30現在

海外情勢

 アイソンド・グループのCEO、ポール・ウォーカー氏(GFMSの前CEO)は8日、田中貴金属工業が都内で主催した貴金属セミナーで、金相場の先行きについて、『2014年上期に金価格が1000ドルを割り込んでも驚かない』との見方を示した。一方、米ゴールドマン・サックス・グループの商品調査責任者、ジェフリー・カリー氏は、8日、ロンドンで開かれた商品関連会議の討論会で、金市場は来年、"スラムダンク(強烈なダンクシュート)"のような売りに見舞われるとの見通しを示し、来年の金相場を1050ドルと見込んでいると述べた。

内部要因

 ニューヨーク金市場におけるファンド筋のネット買い玉はCFTCが業務停止中のため未発表。取組高は2日時点で36万枚台、9日時点で37万枚台。東京市場の取組高は10万枚台。カテゴリー別(3日⇒10日)では、当業者は売り玉1800枚減に対し買い玉1600枚減、非当業者は売り玉1500枚減に対し買い玉1700枚減。

総合分析

 米債務上限問題を巡り与野党が歩み寄りを見せたが、オバマ大統領の共和党提案拒否で、不透明感の強さに変わりないことを示した。金融市場全体のムードは委縮したままで、市場参加者は様子見姿勢を強めている。その影響から、金も値動きが緩慢になって、方向感が掴めない。ニューヨーク金期近は1300ドル弱、東京金期先は4000円強の水準をそれぞれ維持している点では底固さも感じられるが、とはいえ、債務上限問題に明確な方向が見えない限りは仕掛けにくい。ここは無理せず、まずは事の成り行きを見極めるべきだと思われる。

白金

デフォルトへの不安が上値を抑制

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10/11 15:30現在

海外情勢

 南アフリカの鉱山労働者・建設組合連合のムサンジャ委員長は7日、当地で行われた記者会見で、白金世界最大手アングロ・アメリカン・プラチナムのストが長期化する可能性があり、他の大手白金会社にもストが拡大する恐れがあると警告していたが、10日、2週間にわたったストは解除された。一方、米調査会社のエドムンズ・ドット・コムは8日、2014年の米自動車販売について、2006年以来の高水準となる1640万台に達するとの見方を示した。老朽化による買い換え需要が引き続き追い風になるとしている。

内部要因

 ニューヨーク白金市場におけるファンド筋のネット買い玉はCFTCの業務停止につき未発表。取組高は2日時点で5万9000枚台、9日時点で6万枚台。東京市場の取組高は4万9000枚台。カテゴリー別(3日⇒10日)では、当業者は売り玉400枚増・買い玉500枚増、非当業者は売り玉900枚増・買い玉800枚増。

総合分析

 ニューヨーク白金期近、東京白金期先ともに10月3日の安値からは切り返しているものの、まだ、アヤ戻りに過ぎない印象。やはり、米債務上限引き上げ問題を巡って迷走が続き、デフォルト不安が完全に解消されていないことが、米景気の先行き不安⇒白金需要減退懸念に結び付き、内外の白金価格の上値を抑えていると考えられる。こうなると、まずは、何よりも米債務上限引き上げ問題がどう決着するかが最大の焦点であり、その先行きを見極めたい。

原油

混乱収まれば地合引き締まる

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10/11 15:30現在

海外情勢

 米国内原油在庫の増加が弱材料となった。ただ、米メキシコ湾岸の原油在庫の増加は割り引く必要がある。これは、米石油供給の第3行政区(メキシコ湾岸中心)が、歴史的に需要規模に対し供給過剰となる流通構造であるからだ。むしろ、集散地のオクラホマ州クッシングの在庫が9週連続減少したのは統計開始以来の出来事で、米国内石油需要の増加を裏付けるだけに、下げの反動が心配されている。

内部要因

 東京市場の非当業者売買バランスは10日現在、売り3362枚に対し、買い6977枚、差し引き3615枚の買い越し。4日時点の2787枚の買い越しから増加傾向にある。これは弱材料が一巡すると原油価格が反発へ転じるとの強気見通しが多いためだ。投資家は慎重ながら、押目を買い拾う動きは変わっていない。

総合分析

 原油価格の調整安は中東情勢の緊迫化が市場の話題とならず、それ以上に悲観的な経済関連材料が目立つからだ。中東紛争より注目すべき要因があるため、シリアで多少戦闘が激化したり、イスラエルとイスラム圏との和平の動きが阻害されても強材料とならない。中東の戦闘が日常化しているが、いつ、大きな衝突に発展するか判らないので、中東から目は離せない。経済の混乱が一服し、株価が回復して円安となれば原油は反発力を強めよう。

大豆

供給が増えて先行き売られる公算

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10/11 15:30現在

海外市場

 シカゴ大豆期近はブッシェル当たり12ドル台後半での揉合が続いている。その背景は米国の財政問題の影響を受けて、11日に予定されていた米農務省の生産予想と需給見通しが延期となり、手掛かり材料が不足しているからだ。ロイター通信がまとめた2013年の米国大豆生産に対する事前予想平均は31億5600万busで米農務省9月予想31億4900万busを上回った。2013~14年度の期末在庫の事前予想平均は1億6700万busで同1億5000万busを上回り、需給が改善するとの見方が出来る。南米では大豆の作付初期に入ったが、2013~14年度のブラジルの大豆生産見通しは過去最高の8700万トン前後との見方が多い。ただ、大豆とトウモロコシの比価が2.94前後と、大豆がトウモロコシに比べて割高なため、更に作付が増えるようだと9000万トンを超える可能性もある。なお、ゴールドマンサックスは、世界的な大豆在庫増加見込みから、シカゴ大豆が1年間に18%下落して、10.50ドルまで下落と予想。今後、供給圧迫が強まることを暗示している。

国内市場

 東京一般大豆期先はシカゴ大豆同様手掛かり難で狭いレンジでの揉合を強いられている。そうなると当面の材料は為替相場の動向となろうが、米国の財政問題が迷走を続けており、円安・ドル高は期待出来ず、目先、レンジ取引が続こう。

ゴム

注目される米国債務問題

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10/11 15:30現在

ファンダメンタルズ

【産地】主要セントラルマーケットにおける集荷量は一日当たり190~350トン台。週末現在、原料は74.06バーツ、オファーは11月積261.50セント(円換算約266.70円)で取引されている。
【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫は9月30日現在、前旬比201トン減の4507トン。入庫量781トンに対し出庫量は982トン。
【前検】10月度のゴム品質検査請求(前期)は、新規80枚(400トン)、再検32枚(160トン)で合計112枚(560トン)。

展開予想

 東京ゴムは方向感なく小康状態、現在は260円台で推移。週初は約1週間ぶりに取引再開した上海ゴムの反発により東京ゴムは一目均衡表の雲の上限であった264円を上抜いたが、その後は為替が週末にかけて米財政不安の後退により円安方向で推移するも抵抗線の98.6円を抜け切れないこと、また上海ゴムは堅調地合いではあるものの21000元を上抜くまでには至らないことなどから、東京ゴムも260円後半で売り買いが交錯する展開。
 罫線は週初に雲を上抜いたものの、雲そのものが週末にかけて上方に移動し、現在は再び雲の中に入っている。雲の上限及び8月末から9月にかけて形成した三尊天井のネックラインが270~272円にあるため、その近辺は上値が重そうだ。しかし米債務上限引き上げ問題が期限前に解決され、また今月18日に発表される中国GDPが景気の底堅さを映す結果となれば、上記抵抗帯を上抜き一気に280円を試す展開もありうる。
 鞘は在庫増加観測により当限が上値重く推移したことで、前週末比で2円程度拡大している。今後もこの順鞘は維持されるであろう。

為替

米財政問題は依然不透明で慎重な構え

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10/11 15:30現在

海外情勢

 米財政問題を巡って与野党の歩み寄りが見られ、デフォルト(債務不履行)が回避されるとの見方からドルが買われる場面が見られた。これを映して欧米の株価が急騰し、これが更にドル買いを誘うという動きとなった。しかし、オバマ大統領が共和党の提案を拒否、米財政不安は残されたままで、為替相場の方向性が定まりにくい状況だ。

国内情勢

 米財政問題解決が一歩前進との見方が円安を誘い、日本株は3日連続高を演じた。株高が円安に直結するとの見方が定着しているため、株が買われると円が売られるといったパターンが見られる。ただ、米国の財政問題は難航すると見られ、ドル買い・円売りに慎重な姿勢をとる向きは多い。

総合分析

 円安論者の間でも、『短期的に1ドル=100円突破は困難』とする見方が多い。その理由は、議会と米大統領対立の構図は変わらず、米国の財政問題は今後も続くと予想されるからだ。とはいえ、最終的には米財政問題は最悪の事態を回避しそうな気配にあり、長期的にはドル高・円安の流れを確認する方向へ進むと見るべきだ。


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